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悪趣味! 中国の動物園で“トラ釣り”に批判殺到→中止へ

文=佐久間賢三(さくま・けんぞう)

もう食べ飽きたのか、目の前のエサにもほとんど興味を示さないトラたち

 新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るうなか、発生源である中国・武漢市では都市封鎖が解除され、人民たちも徐々に日常を取り戻しつつある。そんな中、モラルまで封鎖解除してしまったような出来事が起こった。

 雲南省昆明市の雲南野生動物園で、あるアトラクションが人気となっている。長い竿の先にエサのついたヒモをくくりつけ、柵の下に垂らして、3メートルほど下にいるトラたちを“釣る”のだ。

 これは来場者たちが勝手にやっているわけではなく、動物園側がしっかり料金を取って行っているアトラクションのひとつで、1回数十元(数百円)だという。

 その模様を撮影した映像を見ると、大勢の人が柵の前に並び、竿を上下に揺らしてトラの注意を引こうとしている。一方のトラたちは、もう飽きてしまったのか興味がなさそうで、ほとんど見向きもしない。

 柵の上からはトラたちの様子がよく見えないし、これのいったい何が面白いのかよくわからないが、映像を見る限り、来場者は楽しそうに竿を振っている。だが、トラにとってはヒモが首にからんだりしたら危険だし、トラを釣るどころか、逆に竿を持った来場者が柵の下に引っ張り込まれる危険性もある。

 現地メディアによると、実はこのアトラクションは今に始まったことではなく、数年前から行われていたのだという。2013年、この行為は動物虐待だと抗議した人がいたが、動物園側は中国版Twitter「微博」の公式アカウント上で「本来、動物は口を開けてエサを待っているものではありません。体の機能が衰えてしまうので、運動させる方法を考えないといけないのです」と説明。さらに「飼育員も同じ方法でエサを与えています」として、相変わらずこのアトラクションを続けていた。

 しかし今回、この映像がネットに出ると、その反響は大きく、多くのネット民たちが「雲南野生動物園にトラ釣りをやめさせる」のハッシュタグで、「トラ釣りはトラたちのことを尊重していない」「トラたちだって感情はあるし、痛みも感じる」「動物園の教育的意義はどこに行ったんだ?」などといった意見をアップするように。

 それが大きな騒ぎにまで発展したため、ようやく動物園側は声明を発表し、トラ釣りを取りやめ、将来的にもこれを復活させないことを宣言した。

 感染拡大が続く米ニューヨークの動物園ではトラも新型コロナに感染していることが確認されたが、雲南野生動物園のトラたちが、来場者の触ったエサを食べて感染していないことを祈るばかりだ。

佐久間賢三(さくま・けんぞう)

佐久間賢三(さくま・けんぞう)

前職の関係で10年近く中国で生活し、その後フリーライターに。得意分野は中国のおバカネタ、エロネタ。

最終更新:2020/04/16 14:00

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