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『麒麟がくる』細川ガラシャがついに登場!“美人説”は真実か捏造か……史実で追う謎多き素顔

細川忠興がガラシャに執着した理由とは…

『麒麟がくる』細川ガラシャがついに登場!美人説は真実か捏造か……史実で追う謎多き素顔の画像3
細川忠興像(永青文庫蔵)

 ルイザ以外の侍女の容貌について、イエズス会関係者はたしかに沈黙していますが、それとガラシャの容貌については話が別。ガラシャの顔を、イエズス会の宣教師たちが直接知る機会はなかったと思われます。

 細川忠興は、妻・ガラシャの行動を監視していました。自分が留守の時にガラシャの貞操に危機が及びそうならば彼女を殺し、お前も切腹して果てろというようなことを、留守居の武士に頼んでもいました。

 こうした細川忠興の態度にはガラシャへの独特の“執着”が感じられます。あくまで推論ですが、やはりガラシャには「他の誰にも渡したくないほど」強い魅力があった。それはつまり、ガラシャは美しかった可能性が高いといわざるを得ないのではないでしょうか。

 ガラシャを美女とする言説が存在しないことは、必ずしも、ガラシャが美女であったという説を否定するまでの決定打にはならない。それが筆者の考えです。

堀江宏樹(作家/歴史エッセイスト)

1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。原案監修をつとめるマンガ『La maquilleuse(ラ・マキユーズ)~ヴェルサイユの化粧師~』が無料公開中(KADOKAWA)。ほかの著書に『偉人の年収』(イースト・プレス)、『本当は怖い江戸徳川史』(三笠書房)など。最新刊は『隠されていた不都合な世界史』(三笠書房)。

Twitter:@horiehiroki

ほりえひろき

最終更新:2023/02/21 12:05
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