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新型コロナワクチン「ファイザー」と「モデルナ」競争も日本実用化に大きな課題

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写真/GettyImagesより

 連日のように新型コロナウイルスのワクチン開発のニュースが報道されている。ワクチンの実用化のメドが立ったことを好感し、NYダウは史上初の3万ドル乗せを果たし、日経平均株価はバブル経済崩壊後の高値を更新。2万7000円目前まで上昇した。しかし、浮かれてばかりはいられない。日本での新型コロナウイルスのワクチン実用化には、課題が山積している。

 実用化にもっとも近いワクチンは、Pfizer(ファイザー)とModerna(モデルナ)が開発したものだろう。すでに両社ともFDA(米食品医薬品局)に緊急使用許可(EUA)申請の段階まで進んでいる。

 両社のワクチンについては以下のように報道されている。

 ワクチンの有効性は、両社とも95%程度を有し、供給体制ではファイザーが年内に5000万回分、モデルナは約2000万人分となっている。日本政府は両社とワクチン供給の契約を結んでおり、ファイザーから来年6月末までに6000万人分を、モデルナからは来年1~6月に2000万人分の供給を受けることになっている。

 だが、実際に日本において両社のワクチンを実用化するためには、多くの課題が横たわっている。両社のワクチンはこれまでのワクチンの製造方法とはまったく違い、細胞内の「mRNA(メッセンジャーRNA)」という遺伝物質を人工合成して作られる。

 このような遺伝子組換えによるウイルスワクチンでは、承認前検査の実施のためにカルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律)上の大臣確認が必要となり、そのための準備に多大な時間がかかる。この点について、どのように判断するのかが不明だ。

モデルナ ファイザー
有効性 94.50% 95%
供給体制 今年:約2000万人分
来年:5~10億回分
今年:5000万回分
来年:最大13億回分
日本への供給 来年1~6月:2000万人分
契約は2500万人分
来年6月末までに6000万人分
保存方法 マイナス20度で最大半年2~8度では30日 マイナス60~80度で最大半年2~8度では5日

※各種報道から筆者作成

 その上、本来であれば(現行法上では)海外で開発されたワクチンを日本国民へ接種するためには、相当量が必要となり、もし海外から輸入するのであれば、海外でワクチンを製造している工場に対する実地調査による承認審査が必要となる。この手続きについてどのような対応を図るのか、手続きを省略するのか。 つまり、新たなワクチンの「動物試験」などを含めた新型ワクチンを承認するための試験や検査を短縮する仕組みをどのようにするのかが大きな問題となる。

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