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【現代ヤクザの基礎知識】

ヤクザに下される処分「破門」「絶縁」「除籍」の違いとは? 山口組分裂問題との関係も

かつて、ある組織より出された絶縁状(回状)

 ヤクザはどのような時に、所属している組から処分を受けるのか? 「破門」「絶縁」「除籍」などの処分があるが、それぞれの違いや効力とは? 例えば、破門された人間を他の組織が拾うことはできるのか? 処分が撤回されるケースはあるのか? 過去、業界内で大きな話題や騒動になった破門劇は? など、今回は「ヤクザと処分」について掘り下げてみたい。

 五代目山口組時代までは、関係先に郵送する処分を記した回状(通達状)について、さまざまな文言や情報を送付する側の組織の独断で付け加えることができた。

 例えば、ヤクザ社会でもっとも厳しい処分となる絶縁などの回状に関しては、処分者の顔写真を掲載し、「右の者、任侠道上、犬畜生にも劣る行為多々あり」などといった過激な文が綴られ、末尾には他組織に対して、処分者を拾い上げた際には「当組に対して敵対行為と受け止め、それなりの対応を取らせて頂く所存」などと物騒な警告も付け加えられたりしていたのだった。

 またその時代までは、上部団体に許可を得なくとも、所属する組織の判断で処分を下し、回状を発行することができたのだ。

 それが六代目山口組が発足されると同時に、山口組内では回状の文言が統一されることとなり、どんなに下部の組員であったとしても、上部組員同様、処分理由を先に明記する形が取られるようになった。また、いくら自身の若い衆であったとしても、山口組総本部の許可をもらってからではないと処分することができなくなったのだった。

 では、処分の内容はどんなものなのか。

 まず「破門」についてだが、これは所属する組織からクビを切られることを意味している。理由はさまざまあるだろうが、組織内の規約事項を破れば、協議の末に処分されることになる。一般的に覚醒剤や特殊詐欺にかかわるような犯罪を犯せば、破門や後述する絶縁となるのだが、その他にも、一定の期間、連絡を取れないと破門されることもある。なぜかというと、その期間内に組織に迷惑をかけるような犯罪に手を染め、逮捕されるようなことになれば、使用者責任などで、組織のトップが当局から追及される恐れがあるからだ。

 ただし、破門の場合は本人に改悛の情が見られ、組織に戻りたいと望めば、処分が解かれて再び組織へと復縁するという可能性も残されている。そして復縁が叶えば、関係先に復縁状が郵送されることになるのだ。

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