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Clubhouseは安全か? ユーザデータ利用疑惑が海外で指摘、収益モデルも不明で不信感も

ゲームストップ」を引き起こしたロビンフッドもデータ利用疑惑

 欧米の若者に大人気の投資アプリ「ロビンフッド」が好例だ。同社は手数料無料で人気を博しているが、取次機関に対して顧客の取引データを提供し利益を得ているという疑惑が浮上し実態調査が進められている。

 プラットフォーマーとデータ取得というテーマにおいては、常にプライバシー問題が遡上にのる。監視されている不気味さ、もしくは個人の人権を侵害しているという道徳的観点からの議論である。ただ片手落ち気味なのは、ユーザーが本来享受すべき経済的利益が吸い上げられているという観点だ。個人が生成したデータの利益の多くは個人に還元されるべきだが、プラットフォーマーがその大部分をかすめ取るとい構造が常態化して久しい。

 なお、Clubhouseの収益モデルは現段階では不明だ。だがその企業価値はすでに1050億円と見積もられている。どこにそれほど莫大な価値が生まれるのか。いくら考えてみても、彼らが集めているみなさんのデータ以外にない。

 情報リテラシーに優れた賢いユーザーであろうとするならば、注意深くClubhouseの狙いを見守るという判断もしてしかるべきではないだろうか。

「データは石油」といわれる時代に突入した現在、個々人のSNSサービスとの付き合い方もアップデートされていく必要がある。

河 鐘基(ジャーナリスト)

リサーチャー&記者として、中国やアジア各国の大学教育・就職事情などをメディアで発信。中国有名大学と日本の大学間の新しい留学制度の設置などに業務として取り組む。「ロボティア」「BeautyTech.jp」「Forbes JAPAN」など、多数のメディアで執筆中。著書に「ドローンの衝撃 」(扶桑社新書) 「AI・ロボット開発、これが日本の勝利の法則」 (扶桑社新書)、共著に「ヤバいLINE 日本人が知らない不都合な真実」 (光文社新書)など。

Twitter:@Roboteer_Tokyo

はじょんぎ

最終更新:2021/02/26 18:00
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