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『チコちゃんに叱られる!』リレハンメル五輪の失敗ジャンプを永遠にツッコまれる原田雅彦

K点越えはそこまで危険じゃなくなった

 その後、K点越えを果たす選手は続々と現れ始めた。その要因の1つがV字飛行である。1960年代後半、ジャンプのスタイルはスキー板を揃えて飛ぶクラシックスタイルが主流だった。当時、ラージヒルのK点を越える選手はほとんどいなかった。しかし、1990年代に入ると板をV字にして飛ぶV字スタイルが登場! スキー板を広げることで風を受ける面積が大きくなり、選手を上に押し上げる力が増え、飛距離は飛躍的に伸びた。事実、1998年の長野オリンピックで活躍した日の丸飛行隊は深い前傾のV字飛行でK点越えを連発している。選手の滑空技術や着地技術はどんどん進化し、K点越えはそこまで危険ではなくなったのだ。

 同時に、長野オリンピックから6年後の2004年にはK点という言葉から「極限点」という意味がなくなった。元来、K点が意味していた「これ以上飛んだら危険」とされる極限点は140m付近まで延長し、現在は約140m越えの大ジャンプを“安全に着地できる目安となる地点”という意味の「ヒルサイズ越え」と呼ぶようになったのだ。そして、K点は極限点を意味するKritischer Punktから、そのジャンプ台が何m飛行可能な設計になっているかを示すKonstruktionspunkt(コンストルクティヨスプンクト)という建築基準点に変更された。なるほど、よく同じ頭文字を持つドイツ語を見つけたものだな……。

――K点越えって言わなくなるのは、ちょっと寂しかったりしますか?
原田 「どんどん距離が伸びるということで、スキージャンプがどんどんどんどん進化してる。まあ、嬉しいことですよ」
――本当に寂しくないですか?
原田 「いや、少しだけ。ちょっと寂しいですね(笑)」

 わかる。「ヒルサイズ越え」よりも「K点越え」のほうが響きだってカッコいいし。

 それにしても、2週空けての放送は随分久しぶりの感覚だった。ちなみに、今夜放送『チコちゃん』のゲストは高畑淳子と小島よしおである。
(文=寺西ジャジューカ)

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2021/03/19 20:00
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