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「トイレ崩壊寸前」って大げさすぎでしょ? 怪しげで不快な「ネット広告」はなぜ蔓延するのか

文=うじいえひでお(@hujiie)

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※イメージ画像

 電通が2月に発表した「日本の広告費」によると、2020年の広告費全体に占める「インターネット広告媒体費」の割合は28.5%で、「地上波テレビ」の25.0%を上回った。コロナ禍で総広告費は9年ぶりのマイナス成長でも、インターネット広告費は引き続き増加している。

 とはいえ最近は、「ネット広告の質の低下が著しいのでは」という指摘をツイッターなどでよく見かけるようになった。特に批判されているのが、美容健康系の広告だ。

“妻「トイレ崩壊寸前よ!」”
“洗面所で発狂。シミは台所のアレで一発”
“全主婦が号泣。白髪が生える原因は…”
“歯科医の夫「歯の黄ばみ、アレで消せるよ」”
“58歳のおばさんが20代に間違われた?”
“韓国人に目元だるだるがない理由!”

 上記のようなバナーをクリックして記事を読むと、Before・Afterの写真に明らかに捏造と分かるものがある。これでは「ネット広告がテレビ超え!」などといっても、消費者にとって喜ばしくない状況が進んでいるとしか思えない。なぜこのような怪しすぎる広告が蔓延しているのか。ネットメディア関係者のCさんに話を聞いた。

ネット広告を変えた「運用型広告」

――本記事も含めてネット上でコンテンツが無料で読めるのは、そこに広告が載っているからです。広告収入があるからライターに原稿料を支払えるし、会社も利益を得られる。その広告の質がかなり怪しいものになっていることは、メディア運営に携わるCさんもご存じですよね?

C氏 私もあんな広告を踏む人がいるのが理解できないのですが、本当に踏まれるんですよね。もう写真からして気持ち悪いのに、なぜなんだろう。メディアとして広告収入を得ておきながら、こんなことを言うのもなんですけど……。

――読者からすると不快な広告が多すぎて、ストレスが溜まるんですよ。メディア側でどうにかならないでしょうか。

C氏 初期の運用型広告は(バナーなど)クリエイティブの数が限られていたので、メディアでも広告内容の事前確認ができたんです。それがターゲティング(読者の個人属性などに基づく広告の出し分け)ができるようになってから種類が膨大になり、チェックしていられなくなってしまいました。

 また、以前は広告会社の「事前審査」があって、変な内容の広告は前もってちゃんと弾いてくれる仕組みがあったんです。でもいまは、新規取引の代理店を除いて事後審査のみになっているところが多いようです。大手の広告プラットフォームは、AIなどで事後チェックしている、とは言ってはいますけどね。

――広告会社は、どこまで本気で怪しい広告を排除しようとしてるんですかね。

C氏 どうでしょうねえ。最近は個人事業主がクレジットカードで簡単に広告を出せるようになっているそうです。なので、事後審査で弾かれても商号やカテゴリーを変えて出してきて、いたちごっこになっていると聞きました。

 そういう物理的な限界のほかに、よく目にする広告は1表示あたりの出稿単価が高いので、そういう広告主にどこまで厳しく対応できるのかという問題もあります。審査を厳しくすると、広告会社の売り上げが下がりますし。

 広告を表示するメディア側も、収入が入ればいいと開き直ってしまって、「文春オンライン」なんかも以前よりかなり怪しげな広告を堂々と出すようになっています。紙の雑誌の「週刊文春」は広告にもプライドが感じられるけど、ウェブはもう売上に舵を切っちゃったんだろうなあ、と思いながら眺めています。

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