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『海辺の金魚』公開直前インタビュー

小川紗良、映像作家で役者、彼女の願い「これからは『若い』『女性』の監督としてじゃなくて…」【インタビュー】

これからは、「若い」「女性」の映像作家としてではなく

小川紗良、映像作家で役者、彼女の願い「これからは『若い』『女性』の監督としてじゃなくて…」【インタビュー】の画像3
(撮影:二瓶彩)

――小川監督の、映画以外の余暇の過ごし方もぜひ知りたいです。

小川:最近は料理をよくしていますね。もともと好きですが、自粛期間中に竹ざるを使って干し野菜にしてみようとか、道具にこだわってじっくり料理をする機会が増えました。ストレス解消になるんです。それと、料理を作る工程って、映画づくりに近い部分もあるなって気づいて。素材を揃えて、レシピという脚本で段取りを組んで、何かイレギュラーなことが起こればアレンジを加えて……みたいな。

――何をしていても、やはり映画につながるんですね。今後、ご自身の作品で撮ってみたい題材はありますか?

小川:映画には食べるシーンがたくさんありますよね。韓国映画を観ていても、食卓を見て日本との文化の違いに気づくように、食卓のシーンはそれぞれの国の文化や時代の家族性、社会性が出ると思ってます。生きることとも直結する「食」はすごく面白いと思うので、これをテーマにいつか作品をつくってみたいですね。

――今後、ひとりの女性監督として、どんな映画界にしていきたいですか?

小川:現状、まだまだ映画をつくる現場は男性が多いです。でもこれからは、「女性だから」「男性だから」と性別や属性で区別するのではなく、一人ひとりが尊重されて作品がつくれる映画業界になったらいいなという気持ちはあります。私も「若い」「女性」の監督としてメディアに取り上げられたり、珍しがられたりすることもあるのですが、そうではなく、ひとりの映像作家として作品を観てもらえるようになりたいし、そういう映画界になってほしい。そのためにも、私もまだまだ勉強して頑張らなくちゃいけないと思っています。

『海辺の金魚』
【公開日】 2021年6月25日公開
【劇場】 新宿シネマカリテ、東名阪、九州 ほか
【配給】 東映ビデオ
【キャスト】 小川未祐 花田琉愛 芹澤興人 福崎那由他 山田キヌヲ

【監督・脚本・編集】小川紗良

『海辺の金魚』公式サイト
公式Twitter:@UmibeKingyo

武松佑季(ライター)

1985年、神奈川県秦野市生まれ。雑誌ライター、編集者。東京ヤクルトファン。

たけまつゆうき

最終更新:2021/06/11 14:04
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