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世界は映画を見ていれば大体わかる#14

ジャッキー・チェンが驚愕の反香港・親中共発言! 現実の姿とはぜんぜん違うジャッキー・ヒーロー列伝

映画の中では、世直しをするヒーローなのに!

 アクションスターだったジャッキーが批評家たちに求められて作った文芸映画『奇蹟/ミラクル』で、20世紀初頭の香港にやってきた無一文の若者を演じた。

 彼は香港に着いて早々、詐欺にあってなけなしの25ドルを失ってしまう。途方に暮れるジャッキーを花売りの老婆マダム・ローズから「くじけるんじゃない」と慰められ、幸運を呼ぶというバラを一輪買う。突然マフィア同士の抗争に巻き込まれたジャッキーは成り行きでマフィアのボス、パクを助けることに。ジャッキーがパクの胃を圧迫したことで亡くなってしまうのだが「こいつが俺を……」と途中でこと切れてしまったため、周囲はボスが後継にジャッキーを指名したのだと勘違いし、ただの素人がマフィアのボスに祭り上げられてしまう。

 なれないヤクザの仕事に悪戦苦闘するジャッキーだがその度にマダム・ローズのバラを買うとうまくゆくのだった。

 マダム・ローズは上海に留学している娘に、自分は富豪と結婚して優雅な暮らしをしていると嘘をついて花売りの金を学費として渡していたが、娘が上海の富豪と結婚することになり、挨拶に来るという。嘘がバレれば破談になると恐れたマダム・ローズのためにジャッキーは、自分の部下たちを使って大芝居をうつ。当時の香港の街を模した巨大セットでスケール感のデカいスタントやアクションを披露し、文芸作品の枠に収まらない迫力がある。

 ジャッキーは中々ひとつにまとまらない部下たちに「喧嘩や殺し合いはいい加減にやめろ。一度ぐらい人のためになることをするんだ。お前らに子供が出来たとき、強請、博打や高利貸しが自慢できるか?」と演説をぶつのだが、ヤクザものの部下たちにまったく響かないというのが笑える。

 だがそんなジャッキーの真摯な態度が人々の心を打って、文字通りの奇蹟が起こるラストは感動的。評価としては賛否あった作品だが、ジャッキーのヒューマニズムに心打たれたものです。今では隠し子すら助けてないけど。

『WHO AM I?』は3度目のハリウッド進出にてようやく大成功を収めた(「レッド・ブロンクス」)時代の総決算的作品だ。

 CIAの秘密工作員523号(ジャッキー)は、作戦行動中に作戦自体を隠匿しようとする上司によって消されそうになる。辛くも命拾いしたジャッキーだが、記憶喪失になってしまい助けられた部族民に「Who am I?(俺は誰だ)」と叫んだのを名前と勘違いされ、フーアムアイは記憶を取り戻す旅に出る。

 オランダ・ロッテルダムの高層ビルを駆け下りていく危険なスタントはジャッキーも自慢のアクションで、NGシーンでリテイクのために一番下からビルの斜面を再び平気な顔して歩いていく彼を見て、同じ人間なのかと驚かされる。

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