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菅義偉首相の側近が群がった横浜カジノ利権の闇と横浜市長選”不信任”

天敵・週刊文春だけが書けるメリー喜多川氏の“光と闇”

 お次もテレビ局社員の話。岡山放送というのはフジテレビ系列で、フジ産経グループ代表の日枝久が岡山出身のため、系列局の中でも別格扱いで、日枝の側近の宮内正喜が社長を務め、その後フジ本社の社長、会長になっている。

 文春によれば、同県出身でジャーナリスト志望だった柏田貴一(30・仮名)がここに入社したのは2013年。

 報道記者として活躍していたが、昨年2月に会社の組織改革で子会社に出向させられ、番組制作のディレクターにさせられたことが悲劇の始まりだったという。

 演出を務める上司のXから、休日や深夜を問わず電話がかかり、台本の書き直しを命じられたりして、ミスをすると「なめてんのか」「殺すぞ」などと罵倒されたという。

 仕事は忙しく、早朝から深夜まで、2日連続で徹夜することもあり、疲れ果てていったそうだ。Xのパワハラや過酷な勤務状況を社の幹部に相談したそうだが、何もしてくれなかった。

 7月6日、柏田は愛車の白いアウディに乗り、新岡山港に自動車ごと突っ込んでいった。自殺と断定された。岡山放送とフジテレビは、彼の死の真相を検証し、公表すべきである。

 ところで、メリー喜多川の死を扱う週刊誌は多いが、文春は一味違う。

 先に亡くなった弟のジャニー喜多川と一緒に、高野山に億のカネを投じて墓を建ててあったそうだ。

 というのも、姉弟の父親はロサンゼルスで布教活動をしていた真言宗の僧侶だったからだが、2人してその墓に眠るという。

 美少年を見出す能力には優れていた弟だったが、少年たちへの性的虐待について知りながら、見過ごしてきたメリーの罪も大きいといわざるを得ない。

 文春がそのことを連続追及した時、「文春の追及に困り果てたメリーさんは、ある芸能関係者から、記事を止める条件としてジャニーさんの引責辞任を提案され、一度は受け入れようとした」(メリーの知人)という。

 だが翌日になるとメリーは、「やっぱり弟を見殺しにはできない」と前言を翻し、弟とともに戦う決意をしたそうだ。

 だが東京高裁は2003年7月15日に、「セクハラ行為をしているとの記述については、いわゆる真実性の抗弁が認められ、かつ、公共の利害に関する事実に係るものである」と認定した。

 この判決にメリーは愕然としたが、日本のメディアのほとんどはこれを報じなかった。

 だが、この問題を、姉弟が第2の故郷と考えているアメリカのニューヨークタイムズが取り上げたのである。

「アメリカで報じられたことにメリー氏は激怒。文春を生涯の仇敵と見なすようになった」(同)そうだ。

 私がジャニー喜多川の性癖について週刊誌で初めて書いたのだが、その後で社と事務所の間で大騒動になった。

 一緒に何度かジャズを聴きに行っていたメリーの亭主の藤島泰介(作家)に、「奥さんに、そんなに怒るなっていってくれない」というと、「ダメダメ、うちの奥さんは俺のいうことなんかまったく聞かないから」と一言のもとにはねつけられた。

 弟や自社のタレントを守るためには鬼にもなるが、彼らには慈母のような一面も見せていたらしい。その柱を失った帝国が生き残っていくのはなかなか難しいだろう。

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