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『有吉の壁』『ヘキサゴン』は似ている? 有吉弘行と島田紳助、天下を獲ったMC芸人の決定的な違い

文=手山足実(てやま・あしみ)

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有吉弘行(Getty Imagesより)

 日本テレビ系バラエティー番組『有吉の壁』の人気コーナー「ブレイクアーティスト選手権」。その出演芸人たちが大集合する音楽イベント「『有吉の壁』Break Artist Live’21 BUDOKAN」が、11月11日に日本武道館で開催される。

「『ブレイクアーティスト選手権』は、チョコレートプラネット、空気階段、四千頭身などいまを輝く芸人たちがさまざまなシャッフルユニットを結成し、オリジナルソングを披露する人気企画。工具をモチーフとした“2.7次元ミュージカル”の「KOUGU維新」や、“鼻炎”がテーマのビジュアル系バンド「美炎-BIEN-」などが代表的だ。

「KOUGU維新なんかは、ムックが発売されたり、単独イベントが開かれたりと、アイドルさながらの活躍ですよ」(テレビ局関係者)

 そして、ついに日本武道館でライブを開催する運びとなったわけだが、この流れをかつての人気番組『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)に重ねる声もある。

「出演者たちが音楽ユニットを結成し、番組の枠を飛び出して活動するというスタイルは、『クイズ!ヘキサゴンII』に似ていると言えるでしょう。そういう意味では、有吉弘行さんは“令和の島田紳助”と言えるかもしれない」(同)

 たしかに、人気ユニットを次から次へと輩出する番組のMCという意味では、紳助と有吉は共通している。しかし両者は、ユニットとの関わり方はまったく異なる。

「紳助さんは、自ら率先してヘキサゴン内のユニットのプロデュースを行っていました。いわば、紳助さんが自分のアイデアを出演者たちを使って具現化していたという形です。一方、有吉さんはあくまでも傍観者として楽しんでいる。つまり、若手芸人たちが自由に活躍できる場を提供しているだけなんです。紳助さんは、ヘキサゴンファミリーにおいて逆らうことの許されない“王様”のような存在でしたが、有吉さんは決してそうじゃない。あくまでも“主役は芸人たち”というスタンスを保っているんです」(バラエティー番組関係者)

 MCがトップに君臨する紳助のスタイルは、いまのテレビ界では難しくなっているという。

「たとえばダウンタウンの冠番組でも、松本さんと浜田さんが“王様”でいるのは『ガキの使い』くらいで、『水曜日のダウンタウン』も『ダウンタウンDX』も、2人以外の出演者こそが主役ですよね。2人はMCとして出演者たちをイジりつつ、視聴者に近い立場で楽しんでいるというスタイル。『有吉の壁』も、まさに同じスタイルですね。

 MCがすべてをコントロールする『クイズ!ヘキサゴンII』のスタイルは、あまりにも“専制政治”過ぎるんですよ。多様性を尊重する現在の流れの中では、いろいろな芸人の個性的で面白い部分をしっかりと見せなくてはならない。MCが『こうしろ、ああしろ』というスタイルは、いまの時代にフィットしないんです。有吉さんが長きにわたってテレビ界で多くの仕事をしているのは、そういう時代に合ったスタイルを貫いていることも大きな要因のひとつでしょう。逆に言えば、いまもし紳助さんが芸能活動を続けていたとしても、活躍の場は少なかったでしょうね」(同)

 共演者たちを確実に“オイシくする”ことができるMCとして、テレビ界になくてはならない存在として求められている有吉。かつて共演者たちに“あだ名”をつけることでブレイクした有吉だが、やはり共演者たちは“オイシく”されていた。いわば、有吉が天下を取ることはあの時点ですでに約束されていたのかもしれない。

手山足実(てやま・あしみ)

手山足実(てやま・あしみ)

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

最終更新:2021/10/17 18:00

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