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世界は映画を見ていれば大体わかる#31

『ハリー・ポッター』20年ぶりの同窓会がU-NEXT配信!ファンに魔法をかけるにくい演出

文=しばりやトーマス(しばりや・とーます)

『ハリー・ポッター』20年ぶりの同窓会がU-NEXT配信!ファンに魔法をかけるにくい演出の画像1
すっかり大人になられたエマ・ワトソン(写真/Getty Imagesより)

 2001年に公開された映画『ハリー・ポッターと賢者の石』の公開20周年を記念したHBO制作の番組『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』がU-NEXTで配信された。

 映画『ハリー・ポッター』シリーズの出演者やプロデューサー、監督らが総出演する同窓会的番組だが、単なる同窓会というわけではない。まず出演者の元にホグワーツ魔法学校からの招待状が届く。このあたりがすでに洒落ている。招待状を受け取った役者たちはホグワーツ行きの特急列車に乗る。キングス・クロス駅9と4分の3番線から。そしてタイトル通りホグワーツ魔法魔術学校で、彼らは再会を果たす……。

 スタジオで役者たちが出会うのではなく、実際に映画で使われたセットで再び出会い、シリーズの制作秘話が紐解かれていく。

 ダンブルドア校長の部屋でハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフと第1作目『賢者の石』、2作目『秘密の部屋』の監督、クリス・コロンバスが再会。コロンバスが監督を引き受けた理由が語られる。当初、監督にはスピルバーグが打診されていたが、彼が『A.I』に専念するためプロジェクトを離れ、スピルバーグの『グレムリン』でデビューしたコロンバスに依頼が来たのだが、番組では(監督の依頼を)3度断ったのに、自分の娘から原作本を読むように迫られて仕方なく読んでいるうちにハマってしまい、作者のJ・K・ローリングに会って意気投合したという。

 言うまでもなく『ハリー・ポッター』シリーズは世界でもっとも売れた児童文学といわれ、本国イギリスでは新作が出る度に発売を待ちわびるファンで行列が生まれた。子供も大人も関係なく。コロンバスの娘が夢中になっていたのもわかる。

 ハーマイオニー役のエマ・ワトソンやネビル役のマシュー・ルイスらも子供の頃に原作本に触れた思い出を話す。森番の巨人、ハグリットを演じたロビー・コルトレーンは「本を手に取ったことがない人々にまで、文章の力を知らしめた」と語る。

 世界的なベストセラーとなったあとは映画化の話が持ち上がり、主要キャストはオーディションで決めることになった。あちこちから子供たちが集まり、プロの子役として部隊を踏んだ者もいれば、まったくの素人もいた。ハリーと敵対するドラコ・マルフォイ役となるトム・フェルトンは、オーディションの場でスタッフが頭上にかざしたガンマイクが何をするためのものかわからない女の子に「撮影されてるよ」と教えてあげた。その子が後のハーマイオニー、エマ・ワトソンだった!

 ワトソンは『賢者の石』がデビュー作という素人だったのだ。

 こうしてキャストは決まっていったが主役のハリーだけはこれといった役者に出会えなかった。煮詰まったコロンバスはある日、偶然に観たBBCのドラマに出ているラドクリフを見て「この子がハリーだ」

 しかしラドクリフはダメだと言われる。両親から許可が下りないと。出演契約はシリーズ7作品に出ること、そして撮影のためロスにゆくこと。ラドクリフの両親はそんな仕事じゃ当時11歳の息子の人生が狂うというのだ。

 コロンバスはかつてヒットさせた『ホーム・アローン』に主演したマコーレー・カルキンの両親が、息子が稼いだギャラを巡って裁判になるほど争い、彼の人生がボロボロになったことにショックを受けており、『ハリー・ポッター』ではそんなトラブルはもう御免だと思ったのだろう。ラドクリフの両親なら大丈夫と思った彼とプロデューサーのデイビット・ヘイマンは説得の末、キャスティングできた、というわけだ。

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