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元芸人によるダウンタウン考察

“ダウンタウン病”の元芸人が語る久しぶりの漫才を見てダウンタウンのお笑いがすごいワケ

やっぱりフリートークもまた見たいが…

 そして最後に浜田さんの凄さは「持って生まれた愛嬌」だろう。

 どんなジャンルの先輩にもツッコミを入れられるのは屈託のない愛嬌の良さがあるからこそだ。どちらかといえば強面と思われがちだが先輩との立ち振る舞いでは圧倒的に可愛らしく、松本さんより先輩に好かれているのは間違いない。

 松本人志という、ボケだけに特化した不器用な天才と、浜田雅功というボケ以外をこなす器用な秀才がコンビを組んだ「ダウンタウン」。

 誰もが憧れ、誰も真似できず、唯一無二の存在となり、お笑い芸人会の頂点を極めた。今ダウンタウンさんお2人だけで何かをするということが少なくなってしまった。

 また「ガキ使」の頃のようなフリートークが見たいと思うが、松本さんがこんなことを言っていた。「今やったとしても前ほど面白くない。衰えてても良いならやるけど」と。

 果たしてこの言葉を真に受けているダウンタウン病患者は何人いるだろうか? たぶんいざやるとなったら、面白くないことなんてしないはずだ。衰えてようがなんだろうが必ず、面白いやり取りを見せてくれる。それが僕らが憧れたダウンタウンであり、待ち望んでいるダウンタウンだからだ。

 その思いがあるからこそ「伝説の一日」で行われたダウンタウンの漫才に注目が集まるのも頷ける。

 かつて横山やすし師匠に「チンピラの立ち話」と言われた漫才が今や「伝説の立ち話」となった。さて次はどんな伝説を作っていくのだろうか。とても楽しみである。

 どうやら僕の体にもまだ体にはダウンタウン病が残っているようだ。

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/04/11 20:00
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