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『インビジブル』SNSでの話題作り優先? 有岡大貴「磯ヶ谷」の“成長回”に賛否の声

文=東海林かな(しょうじ・かな)

『インビジブル』SNSでの話題作り優先? 有岡大貴「磯ヶ谷」の“成長回”に賛否の声の画像
ドラマ公式サイトより

 4月29日に放送されたTBS金曜ドラマ『インビジブル』第3話は、有岡大貴(Hey! Say! JUMP)が演じる磯ヶ谷潔の成長を描いた「磯ヶ谷回」だった。志村(高橋一生)とともに凶悪犯を追いかける磯ヶ谷の姿に、SNS上の有岡ファンたちは喜びの声を上げていた。

 磯ヶ谷は、真っ直ぐな性格がウリの捜査一課の刑事だ。警察庁から出向してきている監察官・猿渡(桐谷健太)を尊敬しており、たびたび猿渡と衝突する志村のことを敵視する設定である。

 第3話では、そんな磯ヶ谷が志村と手を組むことになった。あらゆる犯罪の裏を知る“犯罪コーディネーター”キリコ(柴咲コウ)の協力で、志村が巻き込まれた女性殺害事件の犯人が、依頼を受けて殺した被害者を美しく飾りつけることを趣味とする凶悪犯罪者・通称「演出家」だと判明する。キリコが掴んだ「銀座」「茶色のワゴン車」「明日の夜」という情報を手がかりに警察は銀座を警戒することになるが、磯ヶ谷は「なんでこっちまでインビジブル(キリコ)に振り回されなきゃならないんだよ。あいつ犯罪者だろ」「本当に来るのかよ」と不満を漏らす。そして、防犯カメラから茶色のワゴン車が発見された際、もっともワゴン車の近くにいた磯ヶ谷はなぜか無線に応答しない。その理由は「コンビニでトイレを借りた際に無線を外していた」という間抜けなもので、結果的に新たな被害者を増やしてしまうことになる。

 「うっかり」で片付けるにはあまりに重大なミスを犯している気もするが、磯ヶ谷は明らかな“ドジキャラ”であり、作中の“癒し担当”だ。物語後半、磯ヶ谷は「自分のケツぐらい自分で拭かせてください」と啖呵を切るが、志村とともに「演出家」天野(要潤)のもとにたどり着き、志村が天野に襲われた際も、警察官らしい身のこなしはゼロ。背後からまるで“おんぶ”のような体勢で飛びかかるさまはあまりに不格好だった。また、ナイフ片手に追ってくる天野に対し、志村が対策を考える中、磯ヶ谷は「無理だ……殺される……」と怯え、結果的に手に取ったのはなぜかテニスラケット。SNSではファンたちによる「小ボケ担当お疲れ様」「頑張ってたね」「どんだけかわいいんだよ」などと有岡への賛辞にあふれていたが、天野逮捕に貢献する終盤はともかく、志村を引き立てるかのように臆病でドジな小物という立ち位置なのは少々悲しい。

 さらにドラマの構成として、磯ヶ谷の成長を描くには時期尚早だったのではという声もある。「今まで仕事への打ち込み方など人間性をあまり描いてないのに急に入れられてもさ」「ここにきて有岡くん回を作りたかったっていう気概は感じるが、1ミリもうまくいっていないと思われ」といった指摘の声も上がっていたが、的を得ていると言えるだろう。

 先述の「猿渡を尊敬している」という設定は公式サイトにあるものだが、劇中、磯ヶ谷がなぜ猿渡を尊敬しているのかなどまったく深掘りされておらず、単にエリートに媚を売っているだけに映る。志村を敵視するという設定も、志村に噛みついているだけで、いまひとつ生かされていない。第3話はそんな志村と手を組むことになり、最後は志村に尊敬のまなざしを向ける……というのがクライマックスとなったのだが、背景にあるものが描かれてなさすぎて、どうしても感慨は薄くなる。

 制作側としては、SNSで話題になりやすいジャニーズタレントの見せ場を早々に作っておきたかったのだろうか。もっと磯ヶ谷のキャラクター像が掘り下げられていれば、記憶に残る回になったかもしれないと思うと、確かに時期尚早だったという観は否めない。第3話のラストをきっかけに今後も磯ヶ谷の警察官としての成長がじっくり描かれていくのならいいのだが……今回限りということにならないことを祈るばかりである。

■番組情報
金曜ドラマ『インビジブル』
TBS系毎週金曜22時~
出演:高橋一生、柴咲コウ、有岡大貴(Hey! Say! JUMP)、堀田茜、谷恭介、大野いと、平埜生成、板垣李光人、西村元貴、結城モエ、田中真琴、村井良大、酒向芳、原田泰造、桐谷健太
脚本:いずみ吉紘
主題歌:「Tiny World」Dragon Ash(Victor/MOB SQUAD)
音楽:得田真裕
プロデューサー:佐藤敦司、浅野敦也
編成:東仲恵吾、佐藤美紀
演出:竹村謙太郎、棚澤孝義、泉正英
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:tbs.co.jp/invisible_tbs

東海林かな(しょうじ・かな)

東海林かな(しょうじ・かな)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

最終更新:2022/05/17 14:56

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