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『ちむどんどん』ヒロイン黒島結菜“NHKへの貢献度重視”キャスティングが裏目に出た?

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NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』公式サイトより

 4月11日にスタートしたNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』。初回視聴率は16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、前作の『カムカムエヴリバディ』の初回16.4%をわずかに上回ったが、その後は15%台がアベレージとなっている。

「数字は劇的に高いわけでもないし、最悪な部類でもない。まずまずといった感じですが、いずれにしろ爆発力は感じません」(テレビ局関係者)

 ふるさとの沖縄で元気いっぱいに育つヒロイン・比嘉暢子を演じるのは黒島結菜。オーディションではなく、キャスティングで起用されている。

「黒島はこれまで多くのNHKのドラマに出演してきた。昨今の朝ドラのヒロイン起用には、NHKへの“貢献度”が重視されており、まさに黒島はそのとおりのキャスティングだったと言えるでしょう」(同)

 しかし、『ちむどんどん』を取り上げた報道を見ると、ヒロインであるはずの黒島よりも、その母親役の仲間由紀恵や姉役の川口春奈、妹役の上白石萌歌に関するものが目立っているとの指摘も多い。

「特に週刊誌の『ちむどんどん』絡みの記事を見ると、黒島ではなく仲間由紀恵などが見出しになっているケースが多いようです。まあ、週刊誌の購買層は中高年以上だから、“黒島結菜は知らないけど、仲間由紀恵は知っている”という読者も多いんでしょう。川口春奈はすでに大人気女優ですし、上白石萌歌にしたって、前作で姉の上白石萌音がヒロインを務めているので、黒島よりも注目度が高い。黒島よりもほかのキャストのほうが芸能記事になりやすいのは間違いないですね」(メディア関係者)

 ヒロインよりも脇を高める俳優陣のほうが知名度・注目度が高いという現実が、『ちむどんどん』の爆発力のなさを象徴している。

「本当に作品が大きく話題になるには、やはりヒロインが目立たないとダメ。『ちむどんどん』は、残念ながらそうなってはいません。もちろん、これからストーリーが進んでいけば、当然のごとく黒島にもスポットが当たっていくはずですが、スタートダッシュがイマイチだったのは、その知名度の低さゆえかも知れません」(同)

 NHKの朝ドラヒロインといえば通常、オーディションで知名度がまだ低い若手俳優を選出。キャスティングでは有名俳優を起用し、ヒロインをサポートするというパターンが多い。しかし、今回の黒島についてはそうではなかったようだ。

「“NHKへの貢献度を重視する”という昨今の朝ドラの流れが、完全に裏目に出た形ですね。これがオーディションで選ばれていたのなら、許されたかもしれませんが、キャスティングとなれば、NHK側の判断ミスをだと言われてもおかしくない。もっと言えば、黒島にとっても損でしょう。今後、朝ドラヒロイン選考における“NHKへの貢献度重視”の流れは見直されていくかもしれません。シンプルに注目度や知名度を重視する方向に回帰する可能性が高いと思います」(前出・テレビ局関係者)

 とはいえ、まだまだドラマは始まったばかり。黒島が巻き返すチャンスはこれからだ。

手山足実(ジャーナリスト)

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

てやまあしみ

最終更新:2022/05/10 06:00
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