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16年ぶり、令和に復活『真剣10代しゃべり場』 SNS世代のメンバーから消えた“バチバチ感”

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

16年ぶり、令和に復活『真剣10代しゃべり場』 SNS世代のメンバーから消えたバチバチ感の画像1
『真剣10代しゃべり場』(Eテレ)NHK公式サイトより

 10代が集い、トークバトルを繰り広げた名番組『真剣10代しゃべり場』(Eテレ)が16年ぶりに復活、『真剣10代しゃべり場リターンズ!!』(NHK)として5月6日に放送された。

 いろいろと懐かしい。『ポップジャム』、『爆笑オンエアバトル』、そして『しゃべり場』と、この頃、土曜夜のNHKははっきりと若者向けの仕様だった。「しゃべり場」という響きは、番組がスタートした2000年頃の若者間の流行語「チョベリバ」を意識したものだろう。

 往年の『しゃべり場』で印象深いのは、ゲスト出演したものの呆れてスタジオから途中退席した立川談志にメンバーたちが謝罪した回と、「君たちの言ってることはヌルい!」と全員にエキサイトしてジャックナイフぶりを見せつけた千原ジュニアのゲスト回である。ヒリヒリしていたし、いろいろ面白いことになっていた。結果的に同番組は話題を呼び、似たコンセプトの若者討論番組が他局にも乱立したものだった。

多様性の時代に噛み合うわけがない討論テーマ

 復活版のために集った討論メンバーは、もちろん10代ばかりである。みんなオリジナル版を見たことがないだろうし、メンバーの大半はまだ生まれてもいなかった。しかし、どの10代もクセが強いところはオリジナル版と変わっていない。K-POPのアイドルを目指す13歳の中学生がいれば、リズムに乗って自己紹介した後に「最近興味あることはうなぎの養殖です」と言い出すラッパーもいる。普通の10代が出てこないところも、『しゃべり場』の特徴だった。

 今回の討論テーマは、「”好きなことを仕事にすべき”っていう風潮、おかしくない?」というもの。提案者は、読書好きで1日1冊本を読むことが自慢の高校3年生・タケルだ。このご時世、コロナ禍における不自由さを訴えるのかと思いきや、現代の若者も漠然とした将来への不安のほうが大きいらしい。

「最近、『好きなことを仕事にしよう!』っていう言葉を聞くことが増えてきて。好きなことを苦労して探している感じがものすごく嫌いで。『好きなことを仕事にする』っていう言葉にとらわれるのって、呪いみたいじゃない?」(タケル)

“こじらせてる系”の出席者が1人は混ざっているのも、『しゃべり場』の特徴である。ただ、果たして今もそんな風潮は存在するのだろうか? YouTuberたちによる「好きなことで、生きていく」なるキャッチフレーズをよく聞いたのはかれこれ8年前だ。広瀬すずの「どうして大人になったときに、照明さんになろうと思ったんだろう」というテレビスタッフへの失言も、もう7年も前である。

 とにかく、このテーマに則って各メンバーは持論を主張した。K-POPアイドルを目指す13歳の女子は「将来の夢は早めに決めるべき」という考えのようだ。

「韓国アイドルって事務所に若い人じゃなきゃ入れなかったりするの。早めに決めてたほうが絶対に有利だなって考え。早めに夢を見つけて頑張るほうがいい仕事もあると思うから」

 タケルが反論する。

「世の中にめちゃくちゃ仕事あるけど、その中の1パーセントも知らない、経験もない状態で、逆になんで決めれんの?」

 正直言って、「人による」としか言えない問題だ。好きなことが早く見つかればラッキーだけれど、“好き”が見つからないからといってその人生に価値がないわけではない。“好き”を仕事にするより、自分がやっている仕事を次第に好きになっていくほうが幸せという気もする。

 要するに、各々の価値観を人に押し付ける必要はないし、多様性の時代に噛み合うわけがない議題なのだ。逆に言えば、「人それぞれなんじゃない?」と適当な言葉で締めてしまいがちな話題でちゃんと話し合えるのは、若さからくる真摯さゆえだと思う。【1/2】 2ページ目はこちら

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