日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『ロンハー』『水ダウ』のクオリティ差

パンサー尾形ドッキリ企画に『ロンハー』と『水ダウ』のクオリティの差がハッキリ表れた

『水ダウ』の二重構造ドッキリのようなコンセプトもない

 人前では緊張で絵を描けなかった偽バンクシーも、1人のときは平気。完成させた作品を尾形とその後輩たち(計3人)にプレゼントしたいと、後日に申し出てきた。

 2週間後、尾形軍団と偽バンクシーは無人の幼稚園で落ち合った。偽バンクシーが用意してきた絵は、大中小の3枚。ちょうど3人分だ。ここから、さらに偽バンクシーの言動はおかしくなっていく。

「(絵は)大きいほど高いです」
「小さい絵は2億。高いです」
「これ(中の絵)は高いです。4億」

 金のことしか言わなくなる偽バンクシー。自分で高値をアピールしているのがおかしいし、言い値で絵の金額を決めているのもおかしい。というか、バンクシーがこんな拝金主義な時点で気付かない尾形も不自然だ。節穴すぎる。

 そして、最後はロンブー・田村淳にネタばらしされ、キレ気味に肩を落とす尾形というおなじみのエンディングだった。

 とにかく、すべてが雑すぎた。それでいて、『水ダウ』が小峠英二(バイきんぐ)に仕掛けた“死刑判決ドッキリ”のような二重構造(雑なドッキリにどう反応するか? を見るコンセプト)になっていなかったのもつらい。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「運動神経悪い芸人」を見るときと同じ意味でキツかったのだ。

 昨年、東京都庁は真偽不明の「バンクシー作品らしきネズミの絵」を公開したが、それにあてつけた風刺企画だったか? それとも、かつみ・さゆりが入手したバンクシーの価値が爆上がりしたニュースにインスパイアされたドッキリだったか?

 今年4月から、テレ朝「スーパーバラバラ大作戦」入りした同番組。この枠は、新人スタッフの育成を目的として掲げている。多くを若手に任せた英断も、ひょっとしたら敗因のひとつになったのかもしれない。「バンクシーと遭遇する」という設定は秀逸なのだから、もっときめ細かく行ってほしかった。明らかに、現在の『ロンドンハーツ』はクオリティで『水曜日のダウンタウン』に負けている。

日刊サイゾー

芸能・政治・社会・カルチャーなど、さまざまな情報を独自の切り口で発信するニュースサイト。

Twitter:@cyzo

サイト:日刊サイゾー

にっかんさいぞー

最終更新:2022/10/24 02:32
123
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

『24時間テレビ』強行放送の日テレに反省の色ナシ

「愛は地球を救う」のキャッチフレーズで197...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真