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「世界で最も銃器入手が難しい国・日本」の実情 入手経路はオークションサイト

手製銃がたとえ作れたとしても火薬の入手は簡単ではない

 インターネットなどを検索すると多くの拳銃の改造方法を見つけることが出来る。金属加工の技術と設備があれば、それほど難しいものではない、といった記述も多い。だが、果たして、それほどの技術と設備を持った人がどれだけいるのだろうか。

 拳銃の入手や改造が難しいとなれば、結局は拳銃と同じ機能を持った手製の拳銃らしきものを作ることを選択することになる。今回の事件の犯人も、結果的に手製の拳銃らしきもの製作に至ったのではないだろうか。この手製拳銃もインターネットなどで多くの製作方法を見つけることができる。

 ただし、改造拳銃にしろ、手製拳銃にしろ、消耗品となる銃弾(特に銃弾に使用する火薬)の入手、製作は非常に難しいはずだ。

 安倍元首相の銃撃映像を見ると、発砲の瞬間に白っぽい煙が多く出ている。通常、拳銃の銃弾に使用されるのは「無煙火薬」と呼ばれる発煙量の少ない火薬だ。従って、打ち上げ花火などに使われる「黒色火薬」を使用した可能性が高いのではないだろうか。

 黒色火薬にしても、入手が難しいことに変わりはない。犯人が複数の手製拳銃や爆発物を製造していたとの報道もある。犯人はどのようにして、火薬を入手したのか解明が待たれる。

 改造拳銃や手製の拳銃製作の取り締まり強化、火薬の販売・使用に対する厳正化などを通じて、二度とこのような痛ましい事件が起こらないことを望む。

鷲尾香一(経済ジャーナリスト)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」「楽待不動産投資新聞」ほかで執筆中。著書に「企業買収―会社はこうして乗っ取られる 」(新潮OH!文庫)。

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わしおこういち

最終更新:2022/07/12 17:27
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