日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『ダウンタウンDX』が昭和へタイムスリップ

今田耕司、東野幸治、130Rら語る2丁目劇場時代 昭和を感じた『ダウンタウンDX』

「ほぼ原液のカルピス」を後輩に振る舞った20代の松本人志

「タレ」「ヤリマン」という言葉だったり、昭和臭あふれる肉親エピソードだったり、さっきから展開があまりにも令和じゃない。さらに時代錯誤感が出たのは、今田の趣味の話だった。

東野 「今田さんが、まだアダルトビデオを見てるっていうのが衝撃で。日本で一番見てる日本人やと思うんですよ。『まだ、大量のアダルト見てんのかな?』と思って、聞きたいんですけど」
今田 「あの~、Amazonで買ってます」

 FANZAではなく、Amazonで「買って」いるのだ。今も律儀に“DVD派”だった今田。FANZAには月額9,000円弱で見放題というサービスがあるが、彼はまだ円盤にこだわっていた。

松本 「サブスクでええやん、今やったら」
今田 「なんか、そこも純粋というか……」
松本 「今のところで『純粋』って使う!?」

 錦鯉の渡辺隆もAVファンとして有名。彼も「パッケージが好き」という理由で、ダウンロードではなくDVD派を貫いているらしい。令和らしからぬアナログっぷりである。

 続いて、板尾は大阪時代の松本が住んでいたマンションに訪れた思い出を明かした。

板尾 「松本さんがキッチンに立って、『板尾、カルピス飲むか?』言うて。小っちゃい冷蔵庫からバキバキの氷出して、原液のカルピスを“カーン”って出して、入れて。水道水ですよ、当時は? ミネラルウォーターとかじゃなくて。水道水で原液のカルピスを(割って)。『ちょっと濃いかもわからんけど』って。僕、それが忘れられなくて」
松本 「もっと、(話が)あるやろ!」
板尾 「カルピスですよ? しかも、原液ですよ!? 初恋の味ですよ!?」

 まだ、「カルピスウォーター」が発売される前の時代のエピソードだ。「水で割ったカルピスの濃さでマウントを取る」という発想自体、現代では理解不能だろう。ほぼ原液のカルピスを後輩に差し出すという、古き良きセレブぶりを見せつけていた20代の松本人志。当時の彼は下戸という事情もあったろうが、それにしても戦後の贅沢みたいな話だ。
 

35年間の付き合いと“お笑いドリーム”

 この中で唯一の“浜田派”ほんこんは、浜田との思い出を明かした。2人でゴルフへ行く前日、ほんこんは浜田宅に泊まったらしい。

「朝、早かったんですよ。5時かなんか。ほんだら、怖いでぇ? バッと枕元に仁王立ちで。(浜田と自分は)同い年や。『おい、起きろー! 何時やと思てんねん!』って」(ほんこん)

 早朝の5時、浜田に足で顔を踏みつけられて起こされたと回顧するほんこん。実は、松本にも似たような体験があるらしい。余興でダウンタウンとして同室のホテルに泊まった際、松本は浜田の歯ぎしりで寝られなかったという。朝方、やっと歯ぎしりが収まった頃にようやく眠りに入ると、そのタイミングで『起きろ!』と浜田に起こされたそうだ。

松本 「さすがに俺の顔は踏めへんけど、これ(相手の腰を抱え、後ろから自分の腰を振る仕草)すんねん」
今田 「よう見た! 浜田さんのこれ、よう見たわ」
松本 「なんで俺、相方にコレされなあかんねん」

 浜田の腰を振るギャグは、『夢で逢えたら』(フジテレビ系)で本当によく見た。『ダウンタウンのごっつええ感じ』(同)では、芸人ではない女性タレントにも普通にやっていた。今なら完全にアウトだろうし、放送するにしてもモザイクが入るはずだ。

 まさに、“往年”の話ばかりが続出した今回の未公開トーク集。なんせ、35年間にも及ぶ付き合いである。『4時ですよーだ』のメンバーを東京に呼び寄せ、そのうちの数人は全国区で売れたのだから、まさしく“お笑いドリーム”だ。

 それでいて、今となってはほとんど吉本興業の重役会議に近い顔ぶれに見えてしまう現実。感慨深くもあり、また複雑でもあるというか。

 

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2022/08/06 11:00
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