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『キングオブコント』胸を熱くさせた、岡野陽一の7年ぶり決勝カムバック

『キングオブコント』胸を熱くさせた、岡野陽一の7年ぶり決勝カムバックの画像1
優勝したビスケットブラザーズ(写真/『キングオブコント』ウェブサイトより)

――お笑い大好きプロデューサー・たかはし(TP)が見た、芸人たちの“実像”をつづる連載。今回は『キングオブコント2022』ファイナリストそれぞれから受け取った「人生」訓。

“コント日本一”を決める賞レース『キングオブコント2022』(TBS)の決勝が8日に行われ、ビスケットブラザーズが3018組の頂点に立った。2ネタ合計で963点という歴代最高得点を叩き出し、文句なしの優勝。僕はお笑い評論家ではないので、ネタの評論も採点もするつもりはないけど、めちゃくちゃ笑ったし感動したし全組から「人生」を教わったのは間違いないので、僕が『キングオブコント2022』を通じてファイナリストから教わったことを備忘録として書き残しておきたい、サイゾーの私物化。

【1】クロコップ ~腐らず努力し続けたからこそ見えた光~
 2018年の『ぐるナイおもしろ荘』(日本テレビ)で優勝して一度ブレイクしてから、翌年以降は決して右肩上がりとは言えない芸人生活だったと思う。それでも腐らずにネタを磨き続けて今回決勝への切符を掴み取ったのは本当にすごい。その上、今年はものすごい「勝負ネタ」があったにもかかわらず、ご時世的に賞レースではそのネタを封印したという噂を聞いた。

 そんな逆風の中で迎えた決勝は「圧倒的に不利」と言われるトップバッター。逆風に次ぐ逆風をものともせず彼らの代名詞である音響をがっつり使ったネタで会場も審査員も大爆笑。結果は8位。たらればは禁物だけど、トップじゃなければ……を考えてしまう。「爪痕を残した」「いい大会になるきっかけを作った」は慰めにはならないのかもしれないけど、大会当日の夜『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で事務所の先輩である若林さんが2人をベタ褒めしていたのがとても感動的だった。

【2】ネルソンズ ~逆境も全て笑いに~
 和田まんじゅうさんが離婚していたことがネタ後のトークで発覚。離婚したばかりで結婚披露宴のネタをしていたなんて前代未聞、不謹慎だけど面白すぎる。逆境をも笑いに変えられる芸人さんは強くてカッコいい。キングオブコント放送中に真っ先に発出されたネットニュースは「和田まんじゅう、離婚していた」だった。

【3】かが屋 ~信じたスタイルを貫く~
 加賀さんが2020年の8月に体調を崩して8カ月休養し、復帰後初の決勝進出となった。目まぐるしく変わる笑いのトレンドにも左右されず、自分たちが面白いと信じるスタイルを貫き、さらにパワーアップして「かが屋はかが屋」として最高のネタを披露したことに感動を覚えた。

【4】いぬ ~自由と責任~
 地上波ゴールデンで繰り出したら賛否あることがわかりきっている「キス」という手法をネタの軸に置いた潔さにあっぱれ。僕は大好きだったけど審査員の飯塚悟志さんに「禁じ手」と言われ低い点をつけられてしまう。漫才に比べて自由なコントの世界だからこそ、何をやるか、何をやらないかは人それぞれの「美学」であり、結果には責任が生じる。人生も同じだと思う。誰も悪くない。

【5】ロングコートダディ ~シンプルイズベスト~
 今年の夏に行われた単独ライブ『まさに全国ツアー ふくらまくら』で、珠玉のコントをこれでもかと披露したにもかかわらず、決勝で披露されたコントは「料理人がかぶっているコック帽を何回も落としてしまう」というとてもシンプルな設定だった。足し算ではなく引き算の美しさにうっとりした。ネタとは関係ないが、兎さんが審査員の松本人志さんを「金髪の人」と認識していたのは、もしかしたらこの大会イチ笑ったかもしれない。

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