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狂人・松村邦洋の天才性。ビートたけしものまねを“発見”レジェンドの半生

松村の“ひとりアウトレイジ”誕生秘話とお歳暮・お中元

 さらに、再び松村が注目を浴びるきっかけになったネタとして、“ひとりアウトレイジ”も挙げられる。ビートたけし、西田敏行、小日向文世、中尾彬、松重豊といった総勢約10人の名俳優のものまねを1人でやってのける神業だ。

 実はこの芸の誕生には、中尾からの助言が関与しているそう。その助言を、中尾をまねしながら松村が再現してくれた。

「松村、今ね、『アウトレイジ』って映画に俺出てるんだけどね、『アウトレイジ』にお前がやれそうな人いっぱい出てるから、今のうちに新宿の映画館でさらっておきな。朝、意味なく散歩するよりも、とにかく朝に映画を見て、それから散歩して戻ってきたらいいんだよ。朝にとにかく映画を見な」

 驚きは、「小日向(文世)できるだろ?」という中尾の助言で、松村は初めて小日向文世のものまねに着手したという事実だ。大御所俳優・中尾彬の優しさにグッとくる。

 あと、ものまねする人には必ずお歳暮・お中元を送る松村の日頃の行いも関係していると思う。たけしからも、中尾からも、西田敏行からも、津川雅彦からも愛されている松村は、やはり稀有な存在だ。

 比較的、売れるのは早かった松村だが、実は今までに3度も死にかけている。『電波少年』ドバイロケでの「砂漠遭難事件」(砂漠の真ん中で乗っていた車が故障し、丸1日遭難した)、『電波少年』からの降板、東京マラソンでの心肺停止を合わせ、計3度だ。

 そんな浮き沈みがありながら、今、松村がレジェンド扱いされている理由は、彼の持つ天才性に尽きる。松村は狂人でもあり、天才だ。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2022/11/03 08:00
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