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『オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない』レビュー

『オオカミちゃんくん』2人の“オオカミ”とオレンジ色の青春。番組史上最高に優しい最終話!

【告白2】りお

 そしてもう1人、男子の中に潜んでいたオオカミ。彼の前に、女子は現れなかった。オオカミくんの正体はなんと……まさかのりお!

 前回の「月LINE」でしおりが呼び出したのはりおだった。でもそれは、自分の決断を伝えるため。

 

しおり「気持ちは決まったから、(ひびきの)手紙を選ぼうかなぁって。それをりおに伝えなきゃなって思って」

りお「俺はその選択をしてくれて本当によかったというか、嬉しい」

しおり「ひびきが脱落してからもそばにいてくれて、すごい心の支えになってた」

りお「誰かの力になれてたらよかったなぁって思う」

 もっと積極的に行動することもできたのに、自分の責任感・倫理観・紳士の心構えから、そばに寄り添い見守ることを選んだりお。優しさの番人。

 

りお「ひびきのことを最後まで信じてあげてほしいなぁっていう気持ちです! だから笑ってね」

 どこまでも、りおはいい人。ななのときもそうだったけど、好きな人の幸せを願って、最後には自分から一歩引いてしまう。だからそんなりおがオオカミだったことは衝撃的であり、むしろ納得もできてしまった。みんなのことがよく見えていてわかりすぎるから、その分いろんなことを抱え込んでしまっていた気がする。

 たくさんの愛を持っていて、それを誰かに与えられる人。そんな優しい人が最後の告白で1人きりなのが切なかった。見ていて、涙がボロボロ流れた。誰もりおに告白をしなかったという事実に、胸が苦しくなる。りおに報われてほしかった。誰かと恋に落ちてほしかった。

……と、そこでLINEの通知音。オオカミの着ぐるみを着たりおがスマホを覗くとそこには、

 

「ななです。太陽LINE使います!」

 それを皮切りに続々と、通知音が止まらない!

 

なな「みんなでりお君にメッセージを送ろうよ!」

 ひとりぼっちでいるりおへ、スマホにはメンバーたちからのメッセージが溢れた。

 

のせりん「オオカミだったとか関係ないよ大好き」

にのん「りおがいたから最高の夏だった。思い出ありがとう」

うい「自分よりみんなを優先して優しすぎだよ」

なな「りおと過ごした時間は事実だしうちらの絆は変わらないよ」

はる「一番大変なのにみんなを支えてくれてありがとう」

るい「りお君のおかげでこの夏に後悔はないよ」

しおり「過ごした時間は間違いなく大切なものだったし感謝の気持ちで一杯です」

 オオカミの頭を外して、目に涙を浮かべながらそれを読むりお。

 オオカミシリーズで、最終告白中にLINEが使われたことは今までなかった。恋は報われなかったりおだけど、仲間たちにとっては大切な存在。りおはひとりじゃないよ。今シリーズのメンバーの絆はやはり、特別なものだった。りおの愛。貫き通した優しさ。最後は逆にメンバーがオオカミだったりおを励ますという熱い展開に、さらに涙が止まらない。

 振り返ってみても、りおはオオカミらしくないオオカミだった。

 第1話の男子のオオカミ予想では、はるとるいがひびきがオオカミっぽいと怪しんでいると。

 

りお「ひびきっぽいけど、違う気がする俺は。こういう性格だからさぁ。勘違いするのはしょうがない」

 自分にとっては別の人が疑われて、ラッキーでもあるのに、ひびきのことをかばっていた。

 恋愛では、最初の頃はななに行っていたりお。だけどななにはのせりんが。しおりには、ひびきが。りおの恋にはいつもライバルがいた。

 しおりがひびきを誘った「太陽LINE」デートにも、あえてりおは参加しなかった。きっとそこで、2人の運命は決まっていたのかもしれない。

 脱落発表を上位5名に絞るという、光のキューブの確認もりお1人。ひびきとしおりに割り込むということをしなかった。誰の邪魔もしたくないオオカミ。りおの背中をさすってあげたかった。さらにひびきが脱落し、りおにとってはチャンスという時も……。

 

りお「弱った心につけこむみたいなのは、ちょっと好きじゃないから。今俺のことで悩んでほしくない」

 ずっと、自分よりも相手を優先させる恋をしてきた。

 のせりんをオオカミだと疑うななには、こんなアドバイスも送っていた。

 

りお「のせりんがオオカミっぽいとは、あんまり思わないけど、ああいう性格上。思っちゃうのも仕方がないと思う。信じたいから信じるのスタンスでいいんじゃない? 自分の気持ちを第1優先に動いたほうが、最後結果がどうあれ後悔はしないと思う。ななには自分に嘘つかないで後悔なく、最後ハッピーエンドで終わってもらいたい」

 

 誰かの恋を邪魔してでも動くのが、ある意味わかりやすいオオカミなのかもしれない。だけどりおはりおらしく、自分なりのやり方でオオカミを全うした。

「脱落発表」でひびきの脱落が決まった時の、本編には入っていなかった映像が流れる。そこで普段は感情をあらわにしないりおが、花火を見上げながら、顔をくちゃくちゃにさせて嗚咽していた。どこまでも背負うりお。視聴者は、りおの頑張りといいところをたくさん知っています。

 そんな優しいオオカミ・りおにはこんなアナアザーストーリーも。

 

りお「ももは、最終告白後に伝えたいことがあります」

 最終告白直前、りおが「月LINE」を送った相手はももはだったのだ。オオカミちゃんがももはだと、りおは気づいていたのだ。そういえば、りおの人を見抜くセンサーは鋭かった。

 

りお「俺は騙すっていうことでいうと、(オオカミとしての)仕事ができなかったわけ。最後、1番つらい仕事をももはに背負わせてしまって本当にごめんね。ありがとう。頑張ったね」

ももは「りお本当にすごかったよ。邪魔しないようにみんなのために動いてたから。みんなりおのこと大好きだし、本当にりおにしかできなかったと思う」

 りおとももははお互いを労う。2人ともよく頑張った!

 それでも、オオカミは騙すこともミッションのうち。そこには嘘をついてしまった罪悪感も伴う。

 

ももは「もしさぁ、りおにももはが行っててこのまま最終回向かえてたらさぁ、それが1番平和だったのかな?」

 切ない。あんな幸せだったるいとのラブストーリーが、なかったことになってしまったら悲しい。るいを騙してしまったももはの罪悪感。

 

りお「でもるいは幸せだったと思うよ」

 りおは最後までナイスアシスト。

 

りお「ももはじゃなかったら、あんな楽しい思い出も、試合も頑張れなかったと思うし、どういう結果であれ後悔はないって言ってたからこれでよかったんだと思うよ」

 りおの優しい言葉で、ももはは涙が溢れて止まらない。

 オオカミが、りおとももはでよかった。こんなあったかいオオカミ、今まで見たことない。

 

りお「楽しかった。全部ひっくるめて」

ももは「またあの頃に戻りたいね」

 最後にりおからももはへ、プレゼントを用意していた。

 

りお「頑張ったね。ありがとう、またね」

 握手を交わし、りおは去って行く。さらに溢れ出すももはの涙。自分がオオカミでありながら、もう1人のオオカミちゃんへの配慮も忘れない。りおは最後の最後まで本当にいい男すぎる!

 

「オオカミちゃんへ ずっと撮りためていた写真を贈ります。思い出までが嘘になってしまうことはないから。本当にお疲れさまでした。オオカミくんより」

 ももははアルバムをギュッと抱き締めた。オオカミくんのりおはみんなと会えなくなることがわかっていたから、自分のカメラでずっとメンバーたちを撮っていたのだ。

 そこには笑顔のももはとるいの写真。アルバムの中には、メンバーたちとの思い出が詰まっていた。

 

ももは「人生で1番最高の夏だったなって思います。会える日が来たら、こんな幸せなことはないなって思います」

 どうにかならないんだろうか、オオカミルール。本気で好きになったっていいじゃないか。今年の夏の輝きをもう1度! また最高の仲間たちと会わせてあげてほしい。

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