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『相席食堂』宮崎謙介、“浮気ネタ”披露で「夫婦って本当にいいですね!」 千鳥の本領を引き出す

宮崎謙介「夫婦って、本当にいいですね!」

 たわし工場を後にした宮崎が、外を歩く。夜になり、辺りは真っ暗だ。宮崎の姿を見ると、ラメの服が発光している。

「なんで発光すんねん、お前、夜! そのジャケット!! 発光虫つけとんかい。紫ラメペ〇ス!」(ノブ)

 “歩く嫌悪感”宮崎。こんなに何もかもセンスの悪い人はめずらしいし、千鳥は常に宮崎の悪口を言っているし。議員辞職したとはいえ、宮崎に投票した人たちは今の彼を見てどんな気分でいることだろう?

 このまま彼が向かったのは、大衆演劇が毎日開催される地元の劇場であった。ここで彼は練習に励み、ある芝居に挑戦するらしい。開演前、スタッフは金子を劇場へ呼び寄せた。

 客席にいる妻の目の前で始まったのは、夫が主役を務める時代劇であった。

「今夜、妻の恵美は留守だ。先日、相席食堂で会ったノブやっこは来てくれるだろうか?」(宮崎)

 大悟親分とグルになった芸者・ノブやっこが、妻・恵美の不在中に不貞を企む宮崎を美人局でハメる……というストーリーである。

大悟 「キツいのが始まりそうやぞ、これ(笑)」

ノブ 「最低のエンターテイメントです(笑)。エンターテイメント史上、最低」

大悟 「ワシらも絡められてる、ノブやっこ」

ノブ 「相席食堂、入れるな」

 芝居は進む。美人局の現場を恵美に見つかった宮崎。恵美は宮崎に離婚を切り出した。それはともかく、宮崎の芝居が棒読みでひどいのだ。

ノブ 「これ、流すの?」

大悟 「世の中のテレビ見てる人は、こんなおもろないものを見たことがないと思う。人間が何も努力をせずに人前で何かすると、こんなものなのよ」

 宮崎をサンプルに、努力の重要性を訴える千鳥。テレビでこれだけ誹謗中傷に近いツッコミする千鳥も、まためずらしい。

 この芝居のオチは、客いじりだった。

「(客席にいる金子を見て)恵美! 帰ってきてくれたんだな、恵美!! (金子を舞台に上げ)俺が悪かった、恵美。この通りだ。どうか、許してくれ」(宮崎)

 舞台に上げた金子へ土下座する夫。このときの宮崎の姿は、ほとんど“誠意大将軍”である。そのまま宮崎は金子に抱き着き、芝居は閉幕。ひどい芝居をすることで、海南市で活動する劇団の株まで下げる宮崎。

大悟 「最後の5~6分、どうする!?」

ノブ 「使えんな、これ。あまりにもひどすぎてダメなのよ」

 VTRの最後、宮崎と金子はエンディングトークを展開しながらイチャついた。

金子 「演技は初めて? お芝居初めて?」

宮崎 「初めてだよ。いやぁ~、才能あるかもね」

金子 「それはないと思うけど、いい経験はできたね!」

 基本、この夫婦は宮崎を見る金子の目がいつもハートマークになっている。完全に恋する乙女の目なのだ。宮崎は執拗に金子にボディタッチするし、奥さんをちゃんと女性として扱っている。愛され方がすごいから、金子は何があっても許してしまうのだろう。

「夫婦って、本当にいいですね!」(宮崎)

 浮気芸を売りにする男とは思えない締めコメントだ。金子は金子で1人でロケに行くと、話題は夫・宮崎のことしかなかったし。夫婦間でしかわからないことはあるし、夫婦にはそれぞれの形がある。他人がどうこう言っても、たしかに仕方ない。

 こういう格好の存在を前にしたとき、俄然生きるのが千鳥だ。普段はしつこすぎるきらいがある彼らのツッコミも、宮崎&金子に対してはこのくらい毒づいてちょうどよかった。千鳥が好き勝手言える回の『相席食堂』は、いつも神回。むしろ、千鳥にここまでツッコませる逸材はなかなかいないので、宮崎&金子は密かにMVPだった。

 記憶に残るVTRである。11月22日、11時22分にスタートした今回の『相席食堂』。久しぶりに、この番組を見てゲラゲラ笑った。

 

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2022/11/26 13:00
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