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TOBEと新しい地図、似ているようで似てないCM戦略の懸念

TOBEと新しい地図、似ているようで似てないCM戦略の懸念の画像1
TOBE 公式ツイッターより

 元ジャニーズ事務所副社長の滝沢秀明設立の新事務所「TOBE」の勢いが止まらない。元King&Princeの平野紫耀と神宮寺勇太が7月7日、合流を発表。すでに第一弾アーティストとして元V6の三宅健が活動開始。平野らと同じ元King&Princeの岸優太も9月にジャニーズ事務所を退所予定。TOBEへの合流は既定路線だ。そんな彼らの独立後の鍵となっていくのは何だろうか?

「TOBEの主な収益源として、広告収入がどうなるかは、注視したいところ。平野らはKing&Prince時代の楽曲を使用することはできず、アーティストとしてはまだスタートラインに立っていない状態。そうした意味においても、一にも二にもまずはCM出演となりそうです。平野に関しては広告契約社数が9社に及ぶなど、ジャニーズ退所前は推定でのべ5億円ほどの広告収入を得ていました。まずはこれを、退所前のレベルに戻すことが当面の目標でしょう」(広告代理店関係者)

 TOBEの行く末は、とある事務所の戦略が参考になるという。

「同じく元ジャニーズのメンバーが在籍している『CULEN』(新しい地図所属事務所)ですね。香取慎吾、草なぎ剛、稲垣吾郎と元SMAPの3人は、サントリーを始めとしたナショナルクライアントのCMにも出演中。出演したCMが国内の広告賞でグランプリに選ばれるなど、退所後7年が経過した今なお人気案件です。新商品を売り出すにあたり、フレッシュなイメージを大切にする広告業界において、大手事務所を飛び出した存在は見事にイメージが合致。TOBEはここから一年間は“ご祝儀”的な意味合いも含めてオファーが増えるはず。そこからいかに、フレッシュさを保つかが鍵になっていくでしょう」(前出・広告代理店関係者)

 ちなみに平野、神宮寺より先に同事務所への所属を発表した三宅健の見通しは。

「TOBEの代表である滝沢秀明とは、2016年のケンタッキーのCMにて、三宅健(ケン)と滝沢秀明(タッキー)で、「KEN☆Tackey」という期間限定ユニットを組んでいたことが思い出されます。今回も三宅が合流前には、滝沢がTwitterにケンタッキーフライドチキンの製品とみられる画像をアップ。往年のユニットを連想させ、三宅合流のサインともいわれていました。

 長らく表舞台には姿を現していない滝沢だけに、実現可能性は低いかもしれませんが、ファンへのサービスは手抜かりないですね」(CMディレクター)

 順風満帆のように見えるが、懸念点もあるという。

「たくさんのCMに出演していた平野紫耀ですが、実は『平野といえばこのCM』というヒット作には意外と恵まれていない。デビュー時から急激に露出が増えたため、世間にはイメージが固定できていなかったというのもありますね。3年前から出演していた『ムヒ』(池田模範堂)のCMは降板後、俳優の中川大志にイメージキャラクターが変わりましたし、ライバルはアイドルにとどまらない。『新しい地図』の3人に関しては、それぞれドラマや映画、CMでヒット作に恵まれてきたレジェンドたち。サントリーのCMでは、“五輪ロゴ騒動”の佐野研二郎とタッグを組んでいますが、佐野は今だに広告業界では超大物。平野に関しても、そうした広告業界とのビッグネームと組むことも大事だと思います」(前出・CMディレクター)

 その天然なキャラで裏方からの評判は上々だという平野。今後も油断せずに活動してほしいものだ。

加藤マサキヨ(CMディレクター)

1988年生まれ。広告、IT業界に精通。週末はアイドル鑑賞で目を労り、サウナで汗を流す。

かとうまさきよ

最終更新:2023/07/16 09:00
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