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南雲のウソは教員免許不所持だけじゃない!? 『下剋上球児』南雲の監督復帰を目指し運命の一戦へ

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TBS 日曜劇場『下剋上球児』公式サイトより

 日曜劇場『下剋上球児』(TBS系)の第5話が11月12日に放送された。“偽教師”という事実が明らかになり好感度抜群の高校教師から一転、裏切り者として非難を一身に受けることとなった南雲脩司(鈴木亮平)。第5話では南雲の笑顔の裏に隠された生い立ちが明らかになった。

 弱小で知られる越山高校野球部が甲子園出場を目指し、南雲とともに成長する軌跡を描いた本作品。ここまで南雲の熱く生徒想いの人間性に惹かれた部員が一人また一人と増え、わずか4カ月ほどで夏の県予選大会に出場するまでにチームが大きくなるなか、南雲は教師を辞めることを部員たちに伝え、警察に自首する。南雲は教師免許をもたずに教壇に立っていたのだった。正真正銘の野球部として歩み出したものの、早くも越山高校野球部は苦難に直面することになった。

 第5話の冒頭は南雲による過去の告白が見どころだった。南雲は小学生時代、両親のいない暮らしを強いられることになった。そこで手を差し伸べてくれたのが担任の寿(渋川清彦)で、南雲を自宅で面倒をみてくれた。南雲が初めて受けたであろう人からの『愛情』。うつむきがちだった少年が、生徒たちから慕われる教育者・南雲になるうえで大きな影響を与えた人物であった。

 寿や賀門(松平健)といった教育者と出会い、教師への憧れを強めていった南雲だったが、不正に手を染めるきっかけはなんとも情けないものだった。妻・美香(井川遥)とのやりとりで「大学で必要な単位を登録していなかった」という初歩的なミスを犯していたことが発覚。南雲自身もなぜそのようなことが起きたのかわからない様子で美香に謝るばかりだったが、これまでの偽教師時代に南雲がポカをするシーンはない。そのため、単位不足で教員免許を取得できなかったというのは“ウソ”の可能性がある。ウソを重ねたとなれば監督復帰が不可能になるだけでなく離婚待ったなしとなりそうだ。それだけに南雲の過去編の続きに期待したい。

 南雲の一件により世間から厳しい目にさらされることになった越山高校野球部。2017年春には新入部員が10人単位で入り、なかには山住(黒木華)が中学に通い続けて口説き落とした強力バッター・中世古僚太(柳谷参助)の姿もあった。トラブルに見舞われながら野球部の空中分解を防ぎつつ、戦力アップにも奔走する山住。大口を叩きながら一人も勧誘できずに犬塚(小日向文世)からクビを宣告された新人監督・塩尻(町田啓太)とは雲泥の差だ。ただ、第5話のクライマックスでは山住が思いつめた表情で、賀門に「素人が監督になれるのか」と相談する一幕が映し出された。百戦錬磨の賀門に聞くこと自体、「素人にできるわけない」と一蹴されることは既定路線に思える。それだけに南雲の監督復帰ストーリーのきっかけは賀門なのかもしれない。

 南雲の監督復帰については、部員たちの支持率の高さが後押し材料になりそうだ。離島出身の根室(兵頭功海)に宿泊場所として自宅を提供した南雲だったが、南雲家はあっという間に他の部員も集まる合宿所に。南雲は裏切ってしまった部員たちとは永遠に距離を置くつもりだった。ただ部員たちは半年以上経過してもなお、南雲を慕い続けていた。自首以降、軽蔑の目で見られていた南雲にとってこれほどうれしいことはないだろう。第6話では南雲を監督に戻すために勝利を目指す展開になるとのこと。第5話は息子・青空(番家天嵩)の逆境に負けない振る舞い、部員たちの“南雲愛”と感動どころ盛りだくさんだったが、南雲を復帰させるために弱小高校が勝利をもぎ取ろうと白球を追うとなれば、涙腺崩壊は必至だ。

■番組情報
日曜劇場『下剋上球児』
TBS系毎週日曜21時~

出演:鈴木亮平、黒木華、井川遥、小泉孝太郎、中沢元紀、生瀬勝久、小日向文世、松平健 ほか
脚本:奥寺佐渡子
原案:「下剋上球児」(菊地高弘/カンゼン刊)
音楽:jizue
主題歌:Superfly
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子、山室大輔、濱野大輝
編成:黎 景怡、広瀬泰斗
製作:TBSスパークル、TBS

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/gekokujo_kyuji_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/11/19 12:00
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