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宝塚歌劇団は「竜宮城」で内部の人間は「浦島太郎」…元宙組俳優明かす驚きの内情

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阪急宝塚駅から宝塚大劇場を結ぶ「花の道」(写真/Getty Images)

 宝塚歌劇団が12月10日、上演をこの日まで取りやめていた兵庫・宝塚大劇場での雪組公演『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』『FROZEN HOLIDAY(フローズン・ホリデイ)』について、12日から上演を再開すると発表。ネット上では「トップが過呼吸になったと報じられたばかりなのに……」と否定的な声が相次いでいる。

 雪組トップの彩風咲奈が主演を務める同作は、宝塚公演が13日まで、東京公演が来年1月3日から上演予定。しかし、5日午前公演で「舞台のトラブル」を理由に公演が中断し、7日午前公演も開演予定15分過ぎに「出演者が体調不良で、回復の見込みが立たない」として急きょ中止に。同日午後公演は上演されたが、8日以降は「公演を安全に実施することが困難」との理由で上演中止としていた。

 この非常事態に舞台裏については、6日付のニュースサイト「文春オンライン」が報道。記事によると、これまで2度に渡り劇団幹部に「いったん立ち止まるべきだ」と直訴していた彩風が、5日の公演中に過呼吸に陥っていたという。

 そのため、12日からの公演再開を告知した劇団に対し、ネット上では「彩風さんのメンタルが心配だし、こんな中途半端な状態で舞台に立たされる劇団員たちが不憫でならない」「宝塚は女優たちの体調をなんだと思っているのか。事件から何も変わらない姿にあ然とする」と批判的な声が続出している。

元宙組・七海ひろきが宝塚の内情明かす「時代の感覚が異なる世界」

 そんな中、2019年に宝塚歌劇団を退団した俳優・七海ひろきが公開した動画が注目されている。

 現役時代、宙組に配属された後、星組に組替えをして男役スターとして活躍した七海だが、今月9日に自身のYouTubeチャンネルを更新し、劇団の内情を説明。

 それによると、劇団には「向こう側(一般社会)とこちら側(劇団)」を遮断する「分厚いベール」があるといい、「タイムスリップしているくらい、時代の感覚が異なる世界」「浮世離れしていて、時代の変化についていくのが難しい場所」「“変わるべき”って発想できるような環境ではない」と説明。

 例えるなら「宝塚は華やかな竜宮城」だといい、「そこは外の世界から孤立していて、外からの情報がまったく届きません。そこにいると、浦島太郎のようになります」といい、七海自身、退団後に外の世界で俳優活動をするようになってから「初めて知る一般常識」が多くあったそうだ。

 その上で、七海は「時代に合わせて変わっても、宝塚の根幹の伝統はなくならないと、私は思います。宝塚は変化に耐えられるタフな劇団だと信じているからです」と希望の言葉を語り、「劇団が誠実に向き合って、本気で改革に取り組んでくださることを心から願っています」と訴えた。

 元劇団員が「時代の感覚が異なる世界」と形容する宝塚歌劇団。今の劇団側の対応を見る限り、世間と時代に取り残された劇団との“温度差”がなくなる日が来るとは到底思えないが、七海の声は届くだろうか。

仲宗根由紀子(エンタメ系ライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

なかそねゆきこ

最終更新:2023/12/11 21:00
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