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ITライター柳谷智宣の「賢いネットの歩き方」第18回

自分のアカウントが、知らぬ間に独り歩き!? Facebookの‟ニセモノ”にご用心

facebookiine0530.jpgFacebookより

 国内だけで約1,900万アカウントも利用されているFacebookなので、同姓同名のユーザーが存在する可能性は高い。アメリカでは同姓同名の人に友達申請を送るのがはやったり、同姓同名の男性と女性が結婚したことがニュースになったりしている。しかし、日本では好ましくない動きが目立ってきた。


 実在するFacebookユーザーと同じ名前でアカウントを登録し、そのユーザーの友人・知人に友達申請を出しまくるのだ。写真を流用されたり、プロフィールを似た内容に編集されたら、友人・知人は本人だと思い込み、多くが友達申請を受け入れてしまうことだろう。顔を合わせた友人から「なんで2つ目のアカウントを作ったの?」と言われて初めて、自分の名前の別アカウントが存在することを知ることになる。

 この恐ろしさがわかるだろうか? 今のところは、信用させてから出会い系サイトやアフィリエイトサイトに誘導するくらいしか報告されていないが、悪用しようと思えばいろいろできる。例えば、「ある製品がすごくいいので購入した」という記事をアップすればステマになるし、直接購入をお願いすることだってできる。「自分が開発に携わった」などと言われれば、安い物なら買ってしまいかねない。さすがに借金の申し込みはSNSでしないと思うので、金銭的な被害は限定的だが、本物ユーザーの信用を落とすのは簡単だ。

 友人の投稿に対し、偽物が暴言を書き込みまくったらどうなるだろう? 明らかに攻撃的なら、いっそFacebookに通報されたほうが話が早い。しかし、地味に嫌な投稿を続けられると、水面下で被害が広まることになる。言い合いになり「だったら友達をやめればいいだろう」と書き込まれたら? 相手は当然、偽物だけでなく本物のアカウントとの関係性も切ることだろう。本当に仲のよい友人なら、電話やメールで真相を確かめてくれるかもしれない。しかし、数百人とつながっている人なら到底無理。ネットでつながっている人やコミュニティ仲間なら、壊滅的な被害を受けることは確実だ。学校や会社つながりでも深刻な問題になる。しかも、時間がたってから状況の説明ができても、そんな状況になるのもなんか変だよね――という空気が残ってしまいがち。

 事が起きてからFacebookに報告しても、明らかにプロフィールや写真を盗んでいない限り、簡単にアカウントを削除してくれることはないだろう。削除されても、再作成するのは簡単だ。

 このような事態に陥らないために、注意することは2つ。利用するSNSは限定し、使わないSNSは確実にアカウントを削除すること。次に、見知らぬ人とつながらないこと。友達申請をむやみに受け入れていると、そのうちスパムアカウントとつながり、餌食にされかねないからだ。

 最後に、この記事をSNSでシェアしてはいかがだろう。万一の際になりすましの可能性を考えてくれて、本物のアカウントに状況の確認をしてくれるかもしれない。
(文=柳谷智宣)

最終更新:2013/06/05 15:30
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