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読者にも好評! 都条例の不安の中で生まれた前代未聞の「18禁BL」がもたらす可能性

 店頭での売り方についても、冒頭で述べたように年齢確認はきちんと行われているようだ。また、どこの書店でもシュリンクはかけて販売するように配慮してくれたり、店頭には並べずに引換券を置き、レジに持ってきたら渡す形で販売という書店もあるという。

 また表紙デザインも、女性がレジに持っていく時に恥ずかしくないように配慮したり、男性向けにはない気遣いがなされている。ただ、男性向けと同様の「成年コミック」の黄色い楕円マークは、ちょっと違和感がある。

「女性向けの成年コミックマークを作りたいなと、デザイナーさんとも相談したんですが目立つと目をつけられるのではないかなと不安もあって……。だから、最初は男性向けと同じマークにしてみました」(同)

現在、出版社が利用している「成年コミックマーク」は遡れば、90年代前半に全国的にエロを扱う漫画が「有害」だとバッシングを受けた「有害コミック騒動」を機に、1991年に出版倫理協議会(日本雑誌協会・日本書籍出版協会・日本出版取次協会・日本書店商業組合連合会の4団体による自主規制団体)が導入したもの。賛否はあるだろうが、「18禁BL」が、今後量産されていくならば女性向けの新たなマークを導入するのは、是であると筆者は考える。8月の東京都青少年健全育成審議会ではBLから『愛玩奴隷 クライマーズハイ!』(ジュネット)が不健全図書指定を受けているし(正直、男性向けならマークをつけるレベルである)、BLもマークを導入することで、多彩な表現の場を確保できることになるのではあるまいか。来年以降、書店のBLコーナーにも18禁の棚が出現するかもしれない。
(取材・文=昼間たかし)

最終更新:2012/10/11 16:10
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