タブー知らずのベテラン芸能記者が選ぶ「今年の3大芸能ニュース」

 ところが、葬儀が済んでしまえば人は冷たいものだ。亡くなる前は長良さんと毎晩のように六本木のクラブをハシゴしてごちそうになっていたテレビ局や、スポーツ紙をはじめとした活字メディアの連中の多くが、長良プロに寄りつかなくなったという。筆者は、長良さんの死で芸能界の勢力図も大きく変わると注目した。世代交代、若手の台頭に期待したのだ。

 しかし芸能界の重鎮である、あの大物芸能プロ社長が、長良さんという“目の上のたんこぶ”的存在がいなくなったことで、さらに勢力を拡大。メディアの支配も強め、さらなる独裁体制を敷いたといっても過言ではない。この“芸能界の大物”を批判するマスコミが現れない限り、勢力図が塗り替わるどころか、芸能界の悪しき体質はいつまでたっても改善されないだろう。

■GACKTスキャンダルの裏にも大物が

 GACKTの脱税・義援金詐欺疑惑については、すでに当サイトでも子細に触れているので、東京国税局の査察や警察の捜査の結果を待ちたいと思う。だが、疑惑はそれだけではなかった。査察が入ったことがキッカケで、GACKTの活動に暴力団関係者が関与していることが明らかになり、暴力団排除条例を担当する警視庁組織犯罪対策3課が並々ならぬ興味を示して内偵に入っていることが、筆者の取材でわかったのだ。

 昨年8月に島田紳助が暴力団との黒い交際を認めて電撃引退した時は、マスコミは容赦なく紳助をバッシングし続けた。GACKTは暴力団との関係だけでなく、釈由美子を約10年間にわたって“セックスの奴隷”にし、さらに女性蔑視とも言える乱脈な女性関係を築いてきたことが一部で報じられた。そして、脱税と東日本大震災における義援金詐欺疑惑。紳助以上に悪質だ。しかし、大手マスコミはどこも後追いしない。前出の芸能界の大物が間に入ったからだ。これは、芸能ジャーナリズムの死を意味する。

 GACKTの問題然り、小林幸子の元事務所幹部の解任騒動にしても、仲介に芸能界の大物が入ったからといって、メディアも関係者も真実に目をつむる。少し前まで業界内でこの大物と対峙して、親しいマスコミ関係者に「大物の思い通りばかりにはさせない」と吠えていたレコード会社幹部が、最近やたらとおとなしくなっていた。どうしたのかと聞いたら「長いものには巻かれろ、ですよ」だって。冗談も休み休み言えって。

 今年の芸能界は“長いもの”ならぬ、大物に屈服させられたという思いがしてならない。それだけに危険な年だった。来年はどうなることやら。
(文=本多圭)

最終更新:2013/01/01 21:04
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