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ラジオ批評「逆にラジオ」第21回

無礼講的な対話関係がつくり出す異文化交流の宴『吉田照美 飛べ!サルバドール』

tobesru.jpg文化放送『吉田照美 飛べ!サルバドール』

しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。

 吉田照美はすぐムキになる。ムキになるから面白い。

 人は物事を真に受けたとき、ムキになる。何事も、いったん真に受けなければ面白くもなんともない。真面目な話は互いが真に受けることで意義ある議論になり、冗談は相手が真に受けることで初めて冗談になる。つまりその場が面白くなるかどうかは、目の前の相手をムキにさせられるかどうかにかかっている。そこに初めて、単なる「会話」を越えた「対話」が生まれるからだ。

 この4月から始まった番組『吉田照美 飛べ!サルバドール』(文化放送 月~金曜15:30~17:50)で、早朝から夕方へと活動の場を移した吉田が生き生きとしている。その理由は、もちろん単純に朝と夕方における自身の体調やテンションの違いや、聴取者層の違い、またそれに伴って求められる役割の違い等の環境的要因が考えられる。しかし一番の要因は、この番組がパーソナリティーの吉田を中心とする、全方位的な対話構造によって成り立っているという点にあるだろう。つまりは番組全体が、吉田をムキにさせる方向へと徹底的に最適化されているのである。

 『飛べサル』は「日本だけのジョーシキにとらわれない なんでもありの情熱バラエティー」というコンセプトのもと、スイス出身で政治家マニアの春香クリスティーン、ハーバード大卒芸人の「パックン」ことパトリック・ハーラン、エジプト出身で歯に衣着せぬTwitter発言が話題のフィフィなど、曜日ごとに多国籍なコメンテーターを迎え、彼らと吉田との文化を越えた意見交換を軸に構成されている。成長環境や価値観を越えた意見交換というのは、共感を前提とする「会話」ではなく、前提を必要としない率直な「対話」を自然と生む構図であり、日本人にとって思いがけぬ意見がポンポン飛び出してくる面白さがある。

 だが、対話といっても構える必要はまったくない。政治の話もあれば、「日本人のカブトムシ好きは異常。アメリカでは飼わない」とか「スイスの学校には校歌がない」なんて日常レベルのカルチャーショックも、吉田がここぞとばかり的確に掘り下げる質問攻撃に導き出されてきたりして、対話とは硬軟問わず「違和感との出会い」であり「発見のプロセス」であるということをあらためて痛感させられる。


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