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曽野綾子氏“アパルトヘイト許容コラム”が韓国でも波紋「清廉潔白なイメージが一転……」

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 産経新聞がアパルトヘイトを容認する曽野綾子氏のコラムを掲載した問題について、韓国でもメディアを中心に波紋が広がっている。「事実上、アパルトヘイトを容認」(世界日報)、「世界の裏側・南アフリカ共和国も噴怒」(韓国日報)などと報じられている。

 中央日報系列のテレビ局JTBCでは、曽野氏を「極右団体・日本財団の会長を務め、安倍総理の教育政策諮問委員としても活動した、側近中の側近」と表現。またテレビ朝鮮では、フランスでユダヤ人の墓石が破壊された最近の事件を曽野氏の発言と結びつけながら、「時代を逆行する世界」という見出しでニュースを編集し、差別的傾向を非難した。また同ニュースでは「実質上、アパルトヘイトを日本に導入しようと主張した」とまで言い切り、事実を誇張気味に伝えている。

 JTBC、テレビ朝鮮のように、あからさまに批判するメディアは少数派だ。ただメディア全体の傾向としては、多かれ少なかれ、今回のコラム掲載に過敏に反応しているようだ。

 日本から見ると、曽野氏のコラムを口実に、日本の内政に遠まわしに口を出しているようにも見えなくもない。実際、日韓の外交問題で優位に立つための布石として、メディアが書き立てているという面もあるだろう。ただ、曽野氏の発言が注目を浴びているのには、ほかの理由もある。

 そもそも、曽野氏は韓国で認知度がとても高い日本人作家だ。著作の売れ行きも良く、60冊以上が翻訳、出版されている。村上春樹氏や東野圭吾氏になると、200冊くらいが翻訳、出版されているが、その次のクラスには十分に属すことができる人気ぶりだ。

 特に、“老い”や“老後”をテーマにした作品は人気が高い。著作を読んだ韓国の高齢者からも、感想がどしどし寄せられているようだ。その証拠に、著作の中の名言は生活系のニュースでは数多く引用されている。例えば、中央日報系列の中央日報SUNDAYでは、曽野氏の著作に書かれていた、次のような老人の健康維持法を紹介したことがある。

「明るく過ごすこと。自ら進んで物事をやること。捨てることを恐れぬこと。攻撃的でないこと。愚痴をこぼさないこと。意思疎通を正直に、はっきりとすること。家族にも礼儀をもって接すること」

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