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『下町ロケット』の独り勝ちだった10月期ドラマ フジは1ケタ台連発で惨敗!

sairen1228フジテレビ系『サイレーン』公式サイトより

 松坂桃李のプライム帯での連ドラ初主演作となった『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(フジテレビ系/火曜午後10時~)は、初回こそ12.9%をマークしたものの、第2話で6.3%と急降下。以降、7週連続で1ケタ台が続き、最終回(第9話)では11.5%まで上げたが、平均9.2%と振るわなかった。ドラマを通じて、いちばん目立ったのは、悪女役の菜々緒で、松坂は存在感を発揮することができなかった。

 篠原涼子が2年半ぶりに連ドラに出演することで注目を集めた『オトナ女子』(フジテレビ系/木曜午後10時~)は、40歳独身女性3人の生き方を描いた作品だったが、脚本のまずさから、肝心な30代、40代女性視聴者の共感を得られず、10話すべてがオール1ケタ。ただの1度も10%を超えられず、平均は8.7%。“視聴率が取れる女優”だったはずの篠原にとっては、屈辱の“黒歴史”となってしまった。

 悲惨だったのは、西島秀俊も同様。主演ドラマ『無痛~診える眼~』(フジテレビ系/水曜午後10時~)は、初回11.6%で、まずまずのスタートだったが、2ケタが取れたのは、この回のみ。第2話で7.1%と一気に下げると、以降、最終回(第10話)まで1ケタ台が続き、平均は7.9%。近年の西島主演ドラマの平均視聴率は、2015年1月期の『流星ワゴン』(TBS系)が10.3%、2014年4月期の『MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~』(TBS系)が11.0%で2ケタ台。同年10月期の『MOZU Season2~幻の翼~』(TBS系)は6.4%しか取れなかったが、同作は共同制作のWOWOWで先行放送されたため、“言い訳”ができた。しかし、今回は言い訳など通用せず、裏の『偽装の夫婦』に惨敗を喫した。視聴者の脚本への批判も少なくなく、西島自身もフジに不信感を抱いたようだが、結果は受け入れるしかない。当面、どの局も西島を主演にしたドラマの制作に、二の足を踏むことになりかねない。

 ぶっちぎりで、視聴率最下位に終わったのは、香里奈主演『結婚式の前日に』(TBS系/火曜午後10時~)。初回から、いきなり7.7%の低視聴率だったが、これが自己最高となった。第2話、第8話では5%割れの4%台を記録。あとはほとんどの回が5%台で、平均は5.6%。2014年3月、写真週刊誌にあられもない大股開き写真が流出し、一時休業状態に追い込まれた香里奈。2013年7月期の『SUMMER NUDE』(フジテレビ系)以来のドラマ出演、2011年10月期の『私が恋愛できない理由』(フジテレビ系)以来の連ドラ主演となったが、イメージダウンが払拭できていないことが明白となった。ドラマの内容自体はおおむね好評で、脇を固めた鈴木亮平、遠藤憲一らの演技も良かったが、それも報われなかった。当分、香里奈に主演オファーする局はないだろう。

 局別に見ると、最下位もあったが、ダントツでトップもあり、『コウノドリ』も2ケタを超えたTBSが、珍しく今クールの勝者といえそう。日本テレビは2ケタ台が1作だけでイマイチ。テレビ朝日はまずまず。フジは月9以外の他の3作が1ケタ台で惨敗した。

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