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突飛な織田裕二が好きになってきた……? “ヒマつぶし”だからおもしろい『IQ246』の可能性

 妹の仇に偶然遭遇し、怒りに震える前川のもとに、前回同様「13」からメールが届いていました。「13」はアルファベットの13文字目のことだと前回、沙羅駆が言っていたので、本稿では「M」と呼ぶことにします。

「完全犯罪の方法教えます」

 どうやら「M」は、日本中のあらゆるWEBカメラをハッキングし、「完全犯罪」を起こしたそうな人物を見つけてはこのメールを送っているようです。怖い人。

 というわけで、このドラマのだいたいの流れが見えてきました。殺人の動機のある人間を「M」が操り、殺人を起こさせる。それを沙羅駆が解決するというパターンのようです。つまり、沙羅駆と「M」の知恵比べですね。「M」は、やっぱりホームズでいうところのモーリアティなんでしょうね。

 今回の謎は、前川がどうやって4人を密室の中で殺したか、でした。これは意外に簡単なトリックというか、単に前川が警官の制服を着て部屋を訪れたために、犠牲者たちが疑いもせずカギを開けていたという、かなりショボイ謎解きとなりました。現場マンションの管理人も、防犯カメラでも、このニセ警官が前川であることがわからなかったんだそうです。その理由は、警官の制服を着てたから。

 これ、管理人おばちゃんの顔面記憶能力や防犯カメラの性能によっては、バレちゃってたってことなんですね。沙羅駆の謎解き能力以前に、「M」の“完全犯罪”計画がイマイチ頭が悪い感じなんです。前回も書きましたが、どうにも謎解きそのものが『IQ246』っぽくない。『IQ80』くらいでも、力を合わせて捜査すればなんとかなりそうな事件が続きます。

 ただ、今回はここからがおもしろかった。沙羅駆は、前川がどうやって密室に侵入したか、までは簡単に解きましたが、どうやって毒薬を飲ませたのかはわかりません。

 前川の部屋で、沙羅駆と前川が対峙します。沙羅駆は前川を口車に乗せ、部屋から毒物のビンを発見することに成功。2本のビンが、殺害された妹の写真の後ろに隠されていました。このビンを警察に持ち込めば、4人の犠牲者から検出されたのと同じ薬物指紋が出ることになります。

 沙羅駆は、「どうやって飲ませたか教えてくれたら、警察に突き出さない」と取り引きを持ち掛けます。しょせんヒマつぶしなので、沙羅駆にとっては謎を解くことだけが重要で、前川が逮捕されようがされまいが、どちらでもいいことなのでした。

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