日刊サイゾー トップ > 海外  > 脱北者御用達の都内某郵便局を直撃
根なし草ライター・安宿緑の「平壌でムーンウォーク」

脱北者たちの間で「北への送金に便利」とウワサの“都内某郵便局”を直撃した!

 当然ながら口座間送金はできず、「保険付き郵便物」として現金を封入して送ることになります。万国郵便条約に基づくため、いちおう法的には問題なく、現在は人道支援目的で10万円以下に限り受け付け可能とのこと。ちまたでは、パチンコの売り上げ金がこの郵便局から北に送られているというウワサもありますが、何回小分けにすりゃいいんだよ!というわけで、もはや現実味がないことがわかります。

 ちなみに北朝鮮は1974年に万国郵便協定に加盟しています。

北朝鮮に何かを送りたい人間が来た場合の対応マニュアル。 しかし誰が来るのか

筆者「受取人はミサイル関係じゃないので大丈夫かと」

職員「いくら送りたいの?」

筆者「試しに1万円くらいですかね」

職員「1万円!?」

「そんなはした金でいいのかよ」と言わんばかりの職員の視線をよそに、私は、この局が本当に“ ホット送金スポット”になっているのか探りを入れました。すると職員はあっさり肯定し、こう続けました。

職員「多いのは、ウチと、同じく都内のT局。毎月1人か2人は来ていたけど、やはりこういう情勢だからか、今月はゼロ。あと、きちんと届いてるかどうかは当然、こちらでは把握できない。届いても、おそらく何割かは抜かれるのではないかと思います」

 しかしそれ以前に、脱北者からの送金を受け取った家族は、罰せられはしないのでしょうか? 筆者が訪朝した際、北に残された脱北者の家族はどうなるのか聞いたところ「しかるべき場所に連れて行かれると思う」という回答を得たことがありますが……。前出の政府関係者は、このように話しました。

「脱北当初は家族に監視や調査が入ったといいますが、基本的に家族にはおとがめがなく、まだ平壌に住んでいるようです。脱北者からの送金だからといって没収されることもなく、手数料だけをを引いた額が受取人にしっかり届けられるとのこと。北の郵便局に対し、仮に圧力があったとしても、万国郵便条約と、郵便局員としての矜持もあり、越権行為を許すことはないそうです」

 この脱北者が脱北した時期は5~6年前といい、金正恩第一書記の就任時期と重なっています。 韓国統一部の調査によると、金正恩氏就任当初の2012年から16年までは1, 000人単位だった脱北者数が、今年は8月時点で780人にとどまっており、 統一部はその原因を国内の規制が厳しくなったためと分析しています。

 そんな中、脱北者家族への罰則がないのは予想外であります。しかも、平壌は選ばれた人間しか住めない場所。家族の受け取ったお金が、別の形で没収されることはないのでしょうか?

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