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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 内藤監督が未成年の犯罪を撮る理由
映画『ミスミソウ』公開記念インタビュー

トラウマ映画“先生を流産させる会”の内藤瑛亮監督が未成年者の暴力や犯罪を撮り続ける理由とは?

──内藤監督は未成年者の犯罪、集団内での暴力をテーマにした映画を撮り続けています。キラキラした青春には興味がない?

内藤 キラキラした青春を体験してないんで、そもそもわからないんですよ。キラキラした青春って、僕にはファンタジーにしか思えません(笑)。でも、キラキラした青春を送ってない人のほうが、映画を必要としていると思うんです。もちろん、キラキラ映画もあっていいと思いますけど、今の日本はそっちばかりに偏りすぎじゃないですか。ああいう美男美女がキラキラ輝いている様子を見せられたら、「あんな奴らは事故にでも遭えばいい」くらい思っちゃいますよね。今の若い子たちも、自分の居場所を見つけられずにいるほうが多いと僕は感じています。

──トラウマ映画ばかり撮るのは、しんどくないですか。

内藤 いや、それはないです。むしろ、「女性向けにハッピーエンドにしてください」とかプロデューサー側から言われることのほうが、僕にはストレスに感じてしまうんです。おじさんプロデューサーが言う「女性向け」って、実際の女性の心理とは掛け離れているように思うんです。僕は意識的に残虐なものを描こうというつもりはなく、単純にこうしたほうが面白いと自分が思えることを映画にしているつもりなんです。

「春花は俺が守る」と言い切る相場(清水尋也)。内藤監督いわく「自分だけが正しいと思い込んでいる厄介なタイプ」とのこと。

■教員時代の体験が内藤監督に与えた影響とは?

 

──内藤監督は映画美学校を卒業した後、教員として働いていたそうですね。教育の現場に立っていたことは、作品づくりに影響を与えていますか?

内藤 正確には映画美学校に通い始めた頃に教員試験に合格し、『先生を流産させる会』は教員の仕事をしながら休日を使って撮っていたんです。僕が勤めていた学校は特別支援学校といって、以前は養護学校と呼ばれていたところでした。そこでの体験は、大変な勉強になりました。僕ら教員が「こうしてください」と言っても、生徒はそれぞれの障害の特性から、その通りには受け取ってはくれないんです。自閉症だったり、ダウン症だったり、ADHDだったり、障害によって受け止め方がまるで違う。結局、その人に合った伝え方をしないと伝わらないんです。それは俳優やスタッフへの声掛けにも通じるものがありますね。この人には細かく説明したほうがいいなとか、逆にあの人は細かく言い過ぎると混乱してしまうなとか。その人の人間性を理解した上で、こちらの言葉を変えていかなくちゃいけない。これは教員時代に学んだことですね。

──演出面でプラスになったわけですね。テーマ的なことにも関係していますか?

内藤 自分が教員になってみて、教員もそれぞれいろんな考え方を持っていることが実感できました。子どもの頃は大人はみんな同じ価値観で動いているように思えたんですけど、そうじゃないわけですよね。大人側の視点も盛り込むという点で、今回の『ミスミソウ』の南先生(森田亜紀)や次回作の『許された子どもたち』に登場する大人たちのキャラクターづくりに役立っていると思います。僕が担当していたクラスの話になりますが、生徒のひとりがトイレに篭りがちだったんです。特に体育祭みたいなイベントが苦手で、その時期はずっと篭っていました。体育科の先生は体育祭に参加させようと必死でしたけど、僕自身が中学・高校で暗い思い出しかないから、体育祭でみんなと競い合ったり、一緒に旗を振ったりしたくないその生徒の気持ちがわかりました。無理強いはしないように、1年間声を掛け続けたんですけど、だんだんとトイレに篭る時間が減っていったのは、すごくうれしかったですね。自分でも誰かの役に立てたんだって。商業映画のオファーをいただくようになり、教職を続けるか映画を選ぶかを選択するときは、すごく悩みました。学生時代はバイト先でも「声が出てない」「やる気が感じられない」と怒られてばかりだった僕にとっては、大変だったけど初めて面白いと思える仕事だったんです。自分にとってすごく大きな体験だったことは確かだと思います。

 * * *

 内藤監督が『ミスミソウ』の撮影前に準備を進めていた久々の自主映画『許された子どもたち』は、先日クランクアップ。山形の中学校で起きたマット死事件から着想を得たもので、フィクション度の高い『ミスミソウ』に対し、社会派サスペンスとして完成することになりそうだ。トラウマ映画の新しい旗手・内藤監督から当分目が離せそうにない。
(取材・文=長野辰次)

『ミスミソウ』
原作/押切蓮介 脚本/唯野未歩子 監督/内藤瑛亮
出演/山田杏奈、清水尋也、大谷凜香、大塚れな、中田青渚、紺野彩夏、櫻愛里紗、遠藤健慎、大友一生、遠藤真人、森田亜紀、戸田昌宏、片岡礼子、寺田農
配給/ティ・ジョイ R-15 4月7日より新宿バルト9ほか全国公開中
c) 押切蓮介/双葉社 (c)2017「ミスミソウ」製作委員会
http://misumisou-movie.com

●内藤瑛亮(ないとう・えいすけ)
1982年愛知県出身。短編映画『牛乳王子』が「学生残酷映画2009」グランプリを受賞。初の長編映画『先生を流産させる会』(12)は自主映画ながら劇場公開され、賛否両論の大反響を呼んだ。その後、老人ホームでの虐待を描いたホラー映画『高速ばぁば』(13)、夏帆主演のサスペンス『パズル』(14)、野村周平ら注目の若手俳優が一挙出演した『ライチ☆光クラブ』(16)と商業ベースでの映画を監督している。山形マット死事件を題材にした自主映画『許された子どもたち』は撮影が終了し、現在は内藤監督みずから編集作業に取り組んでいる。

 

最終更新:2018/04/07 18:00
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