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『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』発売記念インタビュー

「いつか阿佐ヶ谷ハイムを……」阿佐ヶ谷姉妹“ルール”なき共同生活のススメ

撮影=後藤秀二

 人情味あふれる町・阿佐ヶ谷の6畳一間のアパートで、本物の姉妹でない2人の40代女性が、6年間に及ぶ共同生活……その実態は、とにかく「のほほん」だった――。

 人気お笑いコンビ・阿佐ヶ谷姉妹のリレーエッセイ『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(幻冬舎)が発売された。ひょんなことから始まった新しい住まい探しを経て、現在は別々の部屋(隣同士)に暮らす2人が、あの長くて短かった蜜月の日を思い返す。そこには「自分以外の誰かと一緒に暮らすこと」のヒントがたっぷりと詰め込まれていた。

***

――この本は夫婦が読んでも、すごく共感できる部分とかがあると思うんですよね。誰かと上手に暮らしていく秘訣みたいなのが詰まっている。

美穂(妹) 上手に暮らせてるんですかね。

――普通に暮らしてたら見過ごしてしまうことも、言葉にして初めて気づく……みたいな。

江里子(姉) それこそ6年ぐらい、空気のように当たり前だと思って、6畳一間に住んでしまっていました。周りから「そんな狭いところに、よく一緒に住めますね」と言われつつ。「どこがおかしいのかな」って思ってたんですけど、書かせていただいてるうちに、美穂さんにもいろいろと折り合いをつけてもらっていたんだなあって。そういう意味では、確かに少し冷静になれたというか。直接ぶつけられないことを、お互いにね、文章でぶつけ合って、分析して。時には、「あいつめ……」みたいな感じで書いて、少し溜飲を下げて、日常に戻るみたいなことができた気がしますね。

美穂 私のほうが、不満が多かったのかしら(笑)。でも書くことで、ストレス発散になりましたね。世間のみなさんに「お姉さんこういう人なんです」ってわかってもらえたら、うれしいです。ただ2人の間のことなんで……みなさんがそれをどう思うのか心配です……。

――もともと、幻冬舎のウェブで連載されていたものをまとめた本ですが、随時アップされるお互いのエッセイを読むときは、やはり緊張するものですか?

江里子 でも美穂さん、言葉に出して(キーボードを)打つんですよ(笑)。しかも、書いてる最中に「これでどうですかね」って、チェックを強要するみたいなところがあるので。

美穂 どう思う? どう思う? みたいな。

江里子 それで何カ所か、もみ消した部分もあるんですけど(笑)。でもそうですね……輪ゴムのこととかね、布巾のこととか、なかなか直せないんですよ。気をつけてても、ついボロが出ちゃう。それでも、読んでからは少し意識するようにはなりました。

美穂 確かに「布巾が嫌い」なんてこと、一緒に住んでないと気づかない(笑)。隣同士とかだったら、たぶんわからなかったと思います。

江里子 いやいや、美穂さんの観察眼ですよ。琴線に触れるところの独特さはすごいなと思ったけれどもね。

美穂 私だって「そうか私の服ダサいんだ」ってなりましたよ! 自分でもちょっと考えたくなかったことです。

江里子 「ダサい」って言ってない。まあ、「小学生みたいな靴下」とは言ったけど。

美穂 それなのに、差し色をしたがる。

江里子 昨夜も仕事から帰って、美穂さんの部屋に行かせてもらったんですよ。そこでおしゃれについて話し合って。美穂さん、「お姉さんのファッションは、普通だ」って言うんです。「私のは機能的だ」って。「普通よりも機能のほうが勝ってる」みたいな、そういうことを言われまして。

美穂 おしゃれが、またわからなくなってきてます……(ため息)。

江里子 おしゃれを機能で語っている美穂さんが、ちょっと不思議でしたけど。

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