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日本での導入は大丈夫!? 中国発・最新「スマホ決済詐欺」の手口

テーブルの上にあるQRコードで注文から決済まで行う飲食店が急増している

 QRコードを使ったスマートフォンのキャッシュレス決済が中国で普及し始めてから4年あまり。すでにアリペイ(支付宝)とWeChat Pay(微信支付)のユーザーは合わせて13億人と、中国の人口に匹敵する規模となっている。

 本サイトでも何度か報じているが、中国のスマホ決済はシンプルな仕組みでセキュリティ対策が万全ではないたため、詐欺や事件が後を絶たない。スマホ決済には2パターンあり、自身のスマホに表示させた固有のQRコードを、店側のスキャナーで読み取って決済するか、店内に貼ってあるQRコードを客がスマホでスキャンして決済するというもの。問題が起こりやすいのは後者だ。というのも、忙しい店員はいちいち店の端末で決済を確認せず、客が「決済完了」の画面を見せて「ホラ、払ったよ」と自己申告することが圧倒的に多いからだ。犯罪者たちはこの仕組みを悪用するのだ。

「中国中央テレビニュース」(8月10日付)によると、江蘇省無錫市で工員の男(25)がスマホ決済を悪用した詐欺容疑で逮捕されたという。手口は単純だった。男はスーパーと同じ名のアカウントを作り、QRコードを生成し、それを自身のスマホに保存。実際に決済する際には、別のスマホで店舗側のQRコードをスキャンするふりをして、自身が作ったQRコードをスキャンしていたのだ。男はこの手口で、日本円で総額50万円ほどをだまし取り、8カ月の有期刑に処されたという。

「一番多いのは、犯人が自らのQRコードをプリントアウトして、店側のものと差し替えるパターンです。忙しい飲食店ではしばらく気づかないことが多く、数千円程度の被害だと面倒くさくて通報しないことも少なくない。それに加え、最近多いのはホテルですね。中国のビジネスホテルではチェックアウト時にスタッフを介さず、QRコードをぱっとスキャンしてそのまま出るところが多い。7月に報じられているだけでも、3件の偽QRコード事件が発生しています」(上海市在住の日本人ビジネスマン)

 一方、もっと手の込んだ悪質な詐欺もあるという。「華西都市報」(8月6日付)によると、四川省でQRコードが印刷された偽の駐車違反キップが貼られる事件が多発しているという。犯人グループは自分たちが作ったQRコード入りの精巧な違反切符を作成し、駐車している車に貼りまくるのだ。罰金は約3,000円で、多くの人は信じて払ってしまうという。犯人グループは捕まっていないが、同様の事件は中国全土で発生している。

「よく狙われるのが、飲食のデリバリーバイクです。集合住宅の前に停めてある電動バイクと犯人側が用意した自転車をナンバー錠でつなげ、QRコードと携帯番号を印刷した紙を貼り付けておくんです。デリバリースタッフがバイクに戻ると、もちろん発車できない。次の配達もあるので焦ってしまい、犯人の携帯に電話をかけて『解錠番号を教えてくれ』と泣きつくしかないというわけです。こうしてスタッフはその場で犯人の言い値(多くは数百円)をスマホ決済で送金する。デリバリースタッフは貧困層が多く、本当に気の毒ですよ」(前出のビジネスマン)

 日本ではこの8月に政府がやっと重い腰を上げ、スマホ決済に補助金や税の優遇措置を取ることを検討し始めたが、中国でのこうした“前例”もきちんと研究すべきだろう。

(取材・文/棟方笙子)

最終更新:2018/08/29 18:00
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