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週刊誌スクープ大賞

元名物編集長・元木昌彦氏から、亡き岡留安則氏へ「噂の真相は嫌いだった──」

 お次はフライデー。騎手・藤田菜七子が2月17日に行われるGⅠ「フェブラリーS」に、JR女性騎手として初めて出ることが決まった。

 藤田は、1月27日に行われた「根岸S」で勝ったコバノキッキングに騎乗するのだが、この馬の馬主で、他にも多くの馬を所有するDr.コパこと小林祥晃が、「菜七子騎手は、競馬の歴史を変えるかもしれません」と話している。

 当日は大きな盛り上がりを見せるだろうが、私は、藤田が勝つ可能性はほとんどないと思っている。

 たしかにコバノは強い馬だ。9戦7勝の4歳馬。根岸Sはマーフィ騎手騎乗のため2番人気になり、余裕をもって差し切り勝ちした。

 だがマーフィもいっているように、この馬のベスト距離は1,200mぐらいだろう。1600mは長い。それにマーフィと藤田では腕が違い過ぎる。今度はGⅠだから相手関係も強くなる。競馬界もDr.コパも、話題になればいいと考えているのだろうが、生半可のGⅠ騎乗は藤田のためにもならない。

 まだ未熟なのに、一流騎手とやれば屈辱感だけが残ることになりかねない。まだ3年早い。アイドルもどきの人気が、彼女の仇になる。そう思っているのだが。

 現代は今週のトップ記事は老親の死後手続きを詳述した特集だが、完全に開き直って、リードにこう書いている。

「週刊ポスト、週刊文春、週刊朝日も後追いして大反響」

 たしかに新潮も含めて、現代の高齢世代特集路線を後追いしている。だが、毎週毎週、似たり寄ったりの大特集を飽きもせずにやっているのは、現代とポストぐらいのものである。

 おまけに現代は、この手の増刊を2月15日に完全保存版として出すそうだ。

 ニュースも事件も、スクープにも手を出さず、ひたすら高齢者とその子供たちへの相続や葬式についての特集ばかりに精魂込めているのは、私には、異様に感じられる。

 この状態があと数年続けば、編集部員は年金、相続、葬式には詳しいが、事件や報道を手掛けたことのない人間ばかりになる。

 それっておかしくないか? それに、近々、平週号でも500円になるだろう。それなら2週我慢して本を買おうかとなるはずだ。

 それとも、もうすぐ60周年を迎えるそうだから、それを機に月刊誌へ移行するつもりなのだろうか。

 特集の中で少し気になったのが、老親が入っている生命保険についてのところだ。

 生命保険などは、請求しなければ、生保側から教えてくれることなどないし、請求期限は3年だから、あっという間に紙切れ同然になる。

 気になったのは、クレジットカードに医療保険などの付帯保険が付いている場合、問い合わせて名義変更を行えば、契約が引き継げるし、解約して解約返戻金を受け取ることができるというのである。

 よくは分からないが、私もいくつかカードを持っているし医療保険が付いているから、今度カード会社に問い合わせしてみよう。

 ところで今年のアカデミー賞レースはおもしろい。作品賞も主演男優・女優賞も音楽をテーマにした「ボヘミアン・ラプソディ」「アリー/スター誕生」から出るのではないか。

 前評判は「ROMA/ローマ」が高い。私はNetFlixで観たが、2作品と比べるとパッとしない(映画館のスクリーンで見ると印象が違うという声もあるが)。

「ボヘミアン」は人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマだが、ラミ・マレックの演技に酔いしれた。今でもエンディングの時に歌う「ママー」という声が耳の奥に残っている。

「アリー」は3度目の映画化だが、レディ・ガガの演技と歌唱力は、2作目の主演でアカデミー賞歌唱賞を獲ったバーブラ・ストライサンドを超えたと思う。

「ボヘミアン」は興行収入が約850億円、日本だけでも100億円を超えたという。だが好事魔多しである。監督のブライアン・シンガー監督(53)が過去に行った性的虐待が暴露されてしまったのだ。

 2003年当時、シアトル在住の17歳の少年をレイプしたとして、訴訟を起こされていて、事態を知った20世紀フォックスに、映画を8割がた撮り終えたところで解雇されてしまっていたと、新潮が報じている。

 彼が在籍していた南カリフォルニア大学は、卒業名簿から名前を消してしまったというから、作品賞は難しいかもしれない。

 全豪オープンを勝ち、世界1位になった大坂なおみだが、順風満帆な彼女に降りかかった災難が、日清のPR動画騒動だ。

 日清の創業者・安藤百福をモデルにしたNHK朝ドラ「まんぷく」が好調らしいが、その日清がYouTubeに上げたカップヌードルのPR動画に、クレームが殺到し、削除されてしまったのである。

 問題の動画は、大坂と錦織のアニメキャラが登場するものだが、「問題視されたのは大坂の肌の色である。ほぼ白で錦織と変わらない」(新潮)。英語で「ホワイトウォッシュ」という。「有色人種に対する白人の優位性を前提とした発想で、人種差別を助長する演出手法だと見做されている」(同)

 まだこんなバカなことをやっているのかと批判が起こり、ニューヨーク・タイムズまでが取り上げた。

 日清の広報は「大坂のマネジメント会社にも確認してもらっている」というが、そうではなかったようだ。

 だが、当の大坂は大人の対応を見せた。私の肌は褐色です。それはとても明らかなことです。ただ彼らがホワイトウォッシュを狙ってやったとは考えていないといい、「でも次に、彼らが私のことをモデルに描く時には、(事前に)私に話すべきだって絶対にそう思っています」(同)

 もし大坂が白人だったら、ここまで日本人が盛り上がっただろうか。キュートでカッコいい褐色の少女だから、われらがアイドルになったのだと思う。いい加減に黄色人種の白人コンプレックスは解消すべきであろう。

 このところ朝日新聞がおかしい。 

 先週の現代は、朝日新聞のウェブサイト「テリング」で女性記者が「“パパ活”ルポ 女としての値踏みをされてみた」というのを書いて、まるでデートクラブの宣伝みたいだと社内でも問題にされて、削除されたと報じた。

 2月1日の第二社会面に、「道新出版物から引き写し 本誌記者、事実上の盗用」という見出しと、中村史郎東京本社編集局長の「お詫び」、25面に「本誌記事 取り消しの経緯」が載っている。

 要は、北海道版で、ギリヤーク尼ヶ崎という大道芸人の連載をした。それをまとめる際に写真集から引用したのだが、それは北海道新聞が過去に連載していたものだった。記者はそれに気づかず、そこの文章を何カ所か使って記事を作成してしまったというのである。

 資料から引用する際のイロハだが、天下の朝日の記者がこの程度か。

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