週刊誌スクープ大賞

元SMAPへの圧力にマツコ・デラックスも加担で「はっきり嫌いだと確信」

 私はマツコ・デラックスというタレントがどうも好きになれない。細木数子のような風貌もあるが、マツコの持っている力以上に評価され過ぎていると思っている。

 その嫌な感じの根拠が、文春の特集でわかった。

 ジャニーズ事務所が、SMAP解散後、出ていった3人を使わないようにテレビ局に圧力をかけたという問題を、マツコにぶつけている。

 マツコはこういい放つ。

「それはさぁ、公正取引委員会が調べりゃ色々出てきますよ。だってテレビ局は使いたくないんだもん。SMAPだから使われていたわけで、SMAPじゃなくなった三人に魅力を感じますか」

 文春によれば、TOKYO MXの情報番組『5時に夢中!』は、解散後の17年10月24日に、稲垣吾郎を生出演させたそうだ。反響は大きく、MX側は稲垣を準レギュラーで起用しようと考えた。

 だが、この番組の顔であるマツコが「稲垣を出すなら降板する」と申し入れたというのだ。これこそ“圧力”ではないか。マツコはこう弁明する。

「一方的に私が妨害したみたいに書かないでよ。だって、稲垣吾郎が『5時に夢中!』に入って楽しいと思う? いち視聴者として冷静に見れば、旬かどうかわかるでしょう。あの三人は木村拓哉や中居正広とはパワーが違うのよ」

 何でも、マツコはかつてキムタク批判の急先鋒だったという。だが12年以降、事務所に急接近し、「高校時代の同級生でもある木村との共演も果たし」(文春)て、今ではキムタクの自宅へ招かれるほど親しいというのだ。

 事務所側が圧力をかける以上に、やってはいけない見苦しい依怙贔屓ではないか。私が感じていた、なんとなく嫌いというのは、これを読んで、はっきりマツコは嫌いだと確信に変わった。

 さて、今週も話題は吉本興業である。芸人話ではなく、吉本興業と政治の話である。ここに目をつけたのはさすが文春である。この記事に今週の第1位を進呈したい。

 吉本興業の芸人たちの闇営業問題は、この会社の前近代的な体質批判にまで広がっている。

 中でも朝日新聞が熱心で、7月31日の朝刊では、芸人養成所(NSC)の合宿に参加を希望する研修生たちに、「合宿中の負傷、これに基づいた後遺症、あるいは死亡した場合、その原因を問わず吉本興業に対する責任の一切は免除されるものとする」と記された誓約書に署名するよう求めていたことを報じた。

 吉本側は、担当者が代わったために修正前の規約を渡してしまったなどと釈明しているが、これまでの吉本騒動報道を見ている限り、納得する人間はほとんどいないだろう。

 今週の文春は、吉本のドンといわれる大崎洋会長が、政治家や官僚との付き合いを深め、ビジネスの幅を広げていることを報じている。

 財務省出身で民主党の衆院議員だった岸本周平は、吉本の経団連入りを仲介した。三重県知事だった北川正恭の元秘書は、現首相補佐官の衛藤晟一や菅官房長官を紹介。タレント・ヒロミの所属事務所の社長を介して萩生田光一官房副長官をというふうに、着々と政界人脈を築き上げていったという。

 もちろん、大阪の維新の会とは蜜月で、大阪万博では、ダウンタウンがアンバサダーとしてオファーされ、維新の選挙応援に吉本の芸人が行くことも珍しくない。

 そうした中で、3年前には盛山正仁法務副大臣がなんばグランド花月に、今年の7月には山下貴司法務相が吉本新喜劇に登場し、その前の4月には、G20への協力を求めるためと謳って、安倍首相が吉本新喜劇に出演した。6月上旬には、西川きよしが新喜劇のメンバーを連れて官邸を表敬訪問している。

 まさに“政商”といってもいいのではないか。官邸肝入りで2013年に設立された官民ファンド「クールジャパン機構」との122億円にも及ぶ巨額ビジネスにも入り込んだというのである。

 だが、経産省が所管するこの機構は、出資金693億円のうち政府出資金が586億円にもなるが、累積赤字が179億円にもなっていて、「今回の“闇営業問題”を受け、吉本の泉正隆専務は『一連の事業には既に吉本も多額の資金を投じている。今後、百億円(NTTと組んだ教育コンテンツ等を国内外に発信する事業に、機構から最大で百億円の出資が見込まれている=筆者注)が入って来なければ、支払いが滞ってしまう可能性がある』と危機感を口にしていました」(芸能プロ関係者)という。

 大崎ワンマン体制が大風呂敷を広げたはいいが、闇営業問題を始め、多くのほころびが目立つようになってきている。

 発端になった闇営業問題だが、フライデーが報じた宮迫博之と金塊強奪犯の野口和樹被告とのツーショット&ギャラ飲み疑惑を、宮迫は野口とは知らないで写真を撮らされただけだと弁明していた。

 だが野口がフライデーに、写真を撮った後、「一緒に乾杯してシャンパンを飲んだ」と証言したため、宮迫は沈黙してしまう。

 闇営業問題をきっかけに勃発した吉本のお家騒動は、日頃から吉本に不満を抱いていた芸人たちから批判が噴出し、加藤浩次のように、「今の体制が続くなら吉本を辞める」といい出す者も出てきた。

 こうした非主流派と、松本興行といわれるほど大崎と親しい松本人志、吉本とは少し距離を置く明石家さんま、暴力団との付き合いで芸能界を引退した島田紳助までが登場してきて、山口組分裂のような様相を呈してきているのである。(文中敬称略)

【巻末付録】

 ポストからいこう。袋とじ「Honey・Trap-某国大使館職員としてパーティに潜入、機密を奪え」。何だかわからんが、そそる女性であることは間違いない。「大場久美子、ハワイの休日-40年前に発売された伝説写真集が甦る!」

 後半は、袋とじ「キングダム動くヘアヌードの王国-最強セクシーDVDメーカーの美女6人」「あのAV女優は現在-AV黄金時代にもっとも輝いていたトップ女優たち」

袋とじ「週刊ポストが報じた お色気特集の50年」。そして毎度おなじみだが、今週もいいね。「なをん/神戸の女の話・美乃」「エスワンALLSTARSヘアヌードの饗宴-AV界の銀河系最強女子軍団」

 お次は現代。「寺島しのぶ、これが本物の色香-国民的女優が本誌初登場!」。残念ながら寺島はセクシーグラビア的ではない。

「女優という人生/多岐川裕美、俺たちの天使」

 後半は、「新進女優トリプル美乳ヌード-週刊現代しかできない『夢の競艶』渡辺万美、永岡怜子、藤崎里菜」。袋とじ「恥骨の研究-ヴァギナの善し悪しを決める」。これって考えすぎじゃないか。

 やっぱり「なをん」が女性も写真の迫力もピカイチ。ポストの勝ちだ。

最終更新:2019/08/05 20:24
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