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取り締り件数は年間84万件にも! スマホやカーナビの「ながら運転」大幅厳罰化で即前科者に

文=鷲尾香一

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「携帯電話使用中に交通事故を起こせば、即、免許停止で刑事罰」

 いよいよ12月1日から「ながら運転」の厳罰化を実施する改正道路交通法がスタートする。「ながら運転」とは、「携帯電話使用等違反」を指し、スマートフォンや携帯電話だけではなく、カーナビゲーション等も対象となる。「ながら運転」では大幅な厳罰化が行われる。

 警察庁によると、2018年中にスマートフォンや携帯電話の操作などが原因で発生した人身事故は2,790件で、13年の2,038件と比べて1.4倍の水準。このうち45件は死亡事故で、死亡事故率を比較すると携帯電話使用等の場合には、使用なしと比較して約2.1倍と高い。 警察は携帯電話などのながら運転の取り締まりを強化しており、携帯使用等の年間取り締り件数は約84万件で道交法違反全体の14%を占めている。それでも、ながら運転による事故が減少しないことから、今回の厳罰化につながった。

 12月1日からスタートする厳罰化は、罰則・違反点数・反則金で大幅に引き上げがなされており、かなり厳しいものとなっている。

 例えば、運転中の携帯電話(※以下、スマートフォン、カーナビを含む)などを使用した場合には、改正前は5万円以下の罰金だったが、改正後には6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金に、運転中に携帯電話などを使用していて事故など交通の危険に結びついた場合には、改正前は3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金だったのが、改正後には1年以下の懲役または30万円以下の罰金となる。

 改正点は以下の通り。

<携帯電話使用等により交通の危険を生じさせた場合>
【罰則】
(改正前)3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金
    (改正後)1年以下の懲役または 30万円以下の罰金
【違反点数】
(改正前)2点 (酒気帯びの場合14点)
    (改正後)6点=免許停止(酒気帯びの場合16点=免許取消)
【反則金】
    (改正前)
大型  1万2000円
     普通    9,000円
     二輪    7,000円
     小特等   6,000円
    (改正後)
     非反則行為となり、すべて罰則を適用

<携帯電話の使用等をした場合>
【罰則】
(改正前)5万円以下の罰金
    (改正後)6月以下の懲役または10万円以下の罰金
【違反点数】
(改正前)1点 (酒気帯びの場合14点)
(改正後)3点 (酒気帯びの場合15点=免許取消)
【反則金】
    (改正前)
     大型  7,000円
     普通  6,000円
     二輪  6,000円
     小特等 5,000円
    (改正後)
     大型  2万5,000円
     普通  1万8,000円
     二輪  1万5,000円
     小特等 1万2,000円

 携帯電話を使用した「ながら運転」を行っただけで、反則金は約3倍に、違反点数も3倍に、そして罰則に至っては懲役罰まで新設されている。しかし、厳罰化がもっとも端的に表れているのは、携帯電話使用等により交通の危険を生じさせた場合だ。即座に免許停止となるのはもとより、反則金がなくなり、すべて罰則が適用されることになっている。

 反則金と罰則の違いは、わかりやすく言えば、「反則金」は、「交通反則告知書(通称:青キップ)が切られ、まあ、反則金を払えば、罪に問うにはやめておきましょう」というものだが、「罰則」は「告知書(通称:赤キップ)刑事罰に問われ、裁判が行われ、前科となる」。これだけ、今回の改正は厳しいものとなっているのだ。

 犯罪を防止するための方法としては、確かに厳罰化も一つの選択肢だろう。しかし、道路交通法の改正が認知されていないのでは、何の意味もない。「ながら運転」についても、多くのドライバーにその危険度や罰則が十分に知れ渡っているのかは、いささか疑問だ。まずは、運転教育を一層充実させることの方が重要に思うのだが。

最終更新:2019/11/15 12:12
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