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「モンスターアイドル」レビュー3

「モンスターアイドル」でシンデレラガール誕生!? 天然すぎる発言でクロちゃんにボディブロー!

見るべきはクロちゃんではなく、候補生の相関図

 もうひとつ、重大な事実がある。この面談によって、ナオはアイカがスパイだと気づいたはずだ。2人の間に確執が生まれることは必至である。

「MONSTER IDOL」の目的はアイドルグループの結成だ。もしもナオとアイカが共にデビューまでこぎ着けたら、プロジェクト始動前からグループ内の不仲が明らかな、キナ臭いグループになりそうだ。疑心暗鬼のメンバーしかいない、着火寸前の新アイドルグループ。

 1週目のレビューでも書いたが(参照記事)、カメラがある時点でクロちゃんは己の役割を察している。言わば、“クズ”を売りにするクロちゃんという芸人をクロちゃん自らがセルフで演じている構図だ。そういう意味で、プロデューサー・クロちゃんからリアルを感じることはほとんどない。芸人としてクズを全うしているだけの状態だ。

 この企画は、候補生の相関図を見どころにしたほうが絶対に面白くなる。候補生 VS 候補生の図式が生まれるであろう、今夜放送4週目からが真のスタートと捉えている。

 あとひとつ、懸念がある。無事にグループがデビューし「これから応援してください!」と言われても、「MONSTER IDOL」がそんな穏便に終えられる企画ではないことは明らかだ。表と裏の顔が明らかになったナオをアイドルとして応援しづらいし、スパイ活動に熱心なアイカからアイドル性を感じることは困難である。

 結局、逆アップをかまされたクロちゃんが最後にひどい目に遭う……というオチになるのだろうか? でも、それは前企画「モンスターハウス」でやった。もっと言えば、深夜にとしまえんでクロちゃんを見世物にするというアイデア自体も弱火だった。

 すべてを引っくり返す、斬新なエンディングは、果たして待っているのだろうか? アイドルグループの未来以上に、その点に期待している。

(文=寺西ジャジューカ)

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2019/12/04 16:00
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