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次々と繰り出される、名言という名の大喜利……ROLANDと有吉弘行の共通点

頑張る姿は隠しておきたい有吉弘行とROLAND

 猿岩石で1度目のブレークを果たすも失速、その後、ピン芸人として不死鳥のように蘇った有吉弘行。2度目のブレークを果たした頃、彼がテレビ界の通行手形にしていたのは“あだ名芸”だった。出演番組では共演者にあだ名を付けることが必ず求められ、後のない彼はハズすことを許されなかった。そして、次第に有吉の人気は定着。いつしか、雑なむちゃ振りを受けることは少なくなった。2010年12月28日放送『ロンドンハーツSP』(テレビ朝日系)で、泥酔の有吉がしみじみつぶやいた言葉を親しい後輩芸人が密告している。

「俺はあだ名を頑張った。逃げずに頑張った。自分で自分を褒めてやりたい」

 このエピソードが明かされた瞬間、有吉は耳を真っ赤にして恥ずかしがった。人に知られたくない本音だったのだ。頑張ってる姿、苦しんでいる姿は隠しておきたい。笑いが半減してしまうし、高尚な言葉を使うと美学とも呼べる。

 3月7日放送『出川・爆問田中・岡村のスモール3』(フジテレビ系)にもROLANDは出演。そのとき、彼は名言をこう定義した。

「結局、名言って言おうと思って言うものじゃなくて、ふとしたときに出ちゃうものなんですよ。名言の定義って何か知ってますか? 名言とは、今までROLANDが言ってきた言葉。そして、今後ROLANDが言うであろう言葉の総称」

 ROLANDには悪いが、やはり用意周到さを感じてしまう。揶揄しているわけじゃない。素直に感嘆している。陰の努力を認めず、「ふとしたときに出る」と言い張る時代の寵児。彼は今、まさに逃げずに頑張っているところだ。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2020/03/12 16:00
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