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ワーママからツッコミ殺到!? Netflix×蜷川実花『FOLLOWERS』が賛否を呼ぶワケ

文=芦沢芳子(せりざわ・よしこ)

主人公の悩みと世の母親たちの悩みに温度差

 例えば男女雇用機会均等法世代などは、どちらかを選ばないといけなかった世代ではあり、このドラマの中でも、雇用機会均等法世代と思われる前出の「女帝」が、仕事をトチったリミに対して「お子さんの命には代えがないもの」と言ってリミの失敗を許しながらも「こんなこと言ったらパワハラっていわれるかも」と前置きしつつ、「片手間育児じゃ、お子さんだってかわいそうよ。これで少しは一緒にいてあげられるわね」と、その世代ならではの考え方をリミにぶつける。

 リミはその言葉を思い返し、赤ん坊を抱え、「いつも一緒にいてあげられなくてごめんね。ほんとは1秒も離れたくない」「でも、どうしても写真を撮りたいママはわがままなのかな」と、渋谷の街を泣きながらさまようのである。

 これは一見、今の母親の持つ問題点と重なると思われるかもしれない。だが、実はリミひとりの問題点にすぎないのだ。

 例えば、現在であれば子を持つ母親の問題として広く知られるのは「保育園落ちた日本死ね」という有名な言葉に代表されるように、待機児童問題が大きい。

 しかし、リミはシングルマザーではあるが、両親は健在で仲も良く、くだんの海外ロケには実の母親が同行してくれる予定であった。しかし、父親が風邪をひいてしまい看病がいるということで、同行を断念。そのため、生まれたばかりの息子をひとりで連れて行かざるを得ず、結果として仕事に穴をあけてしまった。

 これに対しては、間の悪い出来事が重なっただけで、社会的な問題とは重ねられない。

 それどころか、リミは「そんな根詰めたらもたないよ」「全部完璧にしようなんて子育ては無理よ」と周囲に言われても、「大好きな男(子どものことを、そのシーンではそう呼んでいる)のためだから、頑張れるところまで頑張りたいの」と言っているくらいである。彼女が「子育て」と「仕事」の両立ができないのは、「保育園」などのアウトソーシングを利用する気がなく、全部を自分か自分の身内でなんとかしようとしているからなのである。

 世の中の多くの夫婦が共働き世帯になり、またシングルマザーも増えた今、「仕事か子育てか」は、選ぶとか選べないとかいう次元ではなく、両立しないといられない出来事となっている。その分、誰かに頼ったり、制度を利用したり、アウトソーシングすることで、なんとかしている。だから、現在の子育ての問題は、アウトソーシングができるお金がない、アウトソーシングしようにも、その預け先がない、といった面が大きいはずなのに、リミは単に「1秒も離れたくない」という自分のやり方を通すために悩んでいるだけなのだ。

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