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ゾフィー上田の『コントに首ったけ』【1】

かが屋「影響を受けたのはワンピースとアニメ」ゾフィー上田が伝説の“スマホ画面回転”誕生秘話に迫る!

ゾフィーのネタは「純文学」ならぬ、「純コント」

上田 あと動画見て気づいたのは、知らない第三者がキーマンになるコントが多いよね。物語を動かす架空の人物がよく出てくる。

加賀 2人だけで成立するコントが、ほとんどないかもしれません。2人だけのシチュエーションが思いつかない、というのもあるんですけど。

賀屋 日常生活で本当に2人だけになることって、意外に少ないじゃないですか。

上田 なるほど。キャラよりも状況が好きなんだろうね。

加賀 自分たちが当事者でないことが多いんですよ。最初のころ、賀屋が誰かとイチャイチャしてて、僕が第三者としてそれを盗み見るみたいな設定をよく作っていて。それと巻き込まれて気まずい状況だったら、気まずがっている人も見せたいというか。だから電車とか、喫茶とか、人がたくさんいるシチュエーションになりやすいんです。でも喫茶店のコントは作ってみても納得いってないことが多いです。

上田 電車や喫茶店で実際に遭遇したことをネタにしてるの? それこそ喫茶店で、カップルの別れ話を聞いている加賀くんが、イヤホンの音量を下げるのは実話っぽいなと思って。

加賀 あんまりないですねえ。電車はゼロです。

上田 そうなんだ。電車や喫茶店でずっとアンテナ張ってるのかと思った。

賀屋 でも、アンテナ張って想像を膨らませるのはやってます。

加賀 例えば喫茶店でジッポを“チャキンチャキン”させている男がいて、一緒にいる女性と「へ~。それ買ったんだ」みたいな会話してたんですよ。それを見てたら、男性がホストで、そのまま「これ、おまえにあげる」と渡したら驚くかなと。一方で、別の人がブルートゥースのイヤホンがつながってなくて、音が流れていた状況があって。

賀屋 それは別々に起きて、別々にネタ作っていたよね。

加賀 結構時間が経ってから、「ブルートゥースのイヤホンをあげる」にしたらいいんじゃない?」で、2つがくっついたんです。

上田 その広がり方はえぐいな……。

加賀 そういえば一時期、イヤホンにはまって、よくネタ作ってました。あと電車やコンビニのネタも。

上田 今は?

加賀 今、その波がないんですよ。ヘンなことしたい時期かもしれません。「時を止められるADさん」とか。

上田 そんなSF設定までいくの!? いよいよ、家でたとえられなくなってきたよ!

――上田さん、改めてかが屋さんのコントはどこがすごいと思いますか?

上田 コントを作っていると、ある程度設定って限られてくるじゃない? 俺は「その使い古された設定で、まだその角度あるの?」というのがやりたくて。後から来た人が「ここにも旗立ってるよ……」と言わせたいんだよね。

加賀 僕、中村文則さんの小説が好きなんです。又吉さんが文庫本の解説で「地中を掘っていってカツーンと当たったとき、みんな横を掘るけど、中村さんはさらに下に掘ろうとしている」というようなことを書いてたんですよ。それって、ゾフィーさんに通じる部分があるような気がして。「純文学」ならぬ、「純コント」をやっているような。

上田 そう言われると嬉しいんだけど、普通のコント師が陸地掘ってるとしたら、かが屋は海を渡っているイメージなんだよ。たとえばスマホの画面回転をコントにするのは、他の芸人もちょっとは考えたことがあるかもしれない。でもかが屋の場合、「それ難しくない?」をちゃんと形にしてるから。そこがすごい。

加賀 自分は上田さんと同じで、真っ向勝負しているつもりでした。

上田 俺は調理方法を探す人。かが屋は素材を探す人なんだよ。

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