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たった30円で「いいね!」が買える!? 中国ライブコマースの闇、視聴者数や購入者数を偽装

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悪徳業者は、複数の携帯電話を同時に操作し視聴者を偽装する

 ライブ配信をしながら商品を販売するライブコマースが注目されているが、マーケティング手法としてすでに確立している中国では、11月11日に行われた一大セールイベント「双11(ダブルイレブン)」でも欠かせない存在になっていた。しかし、あまりの影響力ゆえに不正が横行していることが問題になっている。

たった30円で「いいね!」が買える!? 中国ライブコマースの闇、視聴者数や購入者数を偽装の画像2
視聴者数を1万増やすのはわけもない

「東網」(11月10日付)によると、中国のライブコマースでは、視聴者数や「いいね」の数、販売数、高評価などを不当に増やすことが可能なのだという。アリババグループ(阿里巴巴集団)のECプラットフォーム「淘宝(タオバオ)」だけでなく、中国ではTikTok(抖音)でもライブコマースが行われているが、わずか2元(約32円)で1万の「いいね」を購入することが可能だという。

 あるTikTok向けにサービスを提供している業者のオフィスでは、数百名のバイトが複数の携帯電話を駆使し不正操作を行っている。4.5元で登録者数を1760名増やすことが可能なのだとか。また別の業者では、ソフトウェアで同時に1万台以上の携帯電話を操作することもできてしまう。関係者の話によると、多くのライバーが闇業者を利用しており、購入者数も14元で1000人増やせるという話だ。

 専門家によると、ヤラセはすぐ見分けがつくものの、プラットフォームはシェア獲得のため黙認している。ヤラセは広く横行し、多くのライバーがヤラセを禁止されるリスクを犯すことを厭わないという。当局も問題視しているが、あまりに数が多いため、すべてを取締るのは不可能だ。日本のアマゾンでは、中国人出店者を中心とするヤラセレビューが問題になっているが、ライブコマースが日本でも広まれば、中国のような不正操作が行われるのは間違いないだろう。

中山介石(ライター)

1970年、神奈川県横浜市生まれ。日本の食材をハンドキャリーで中国に運ぶ傍ら、副業として翻訳・ライター業に従事している。

なかやまかいすけ

最終更新:2020/12/05 10:00
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