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放送作家が人気動画を分析「YouTubeには手を出すな」8

中田敦彦だけがなぜ、爆速で成長し続けるのか!? 300万人を超えても登録者増加が止まらない!

カジサックや江頭と決定的に違うポイント

 中田さんの動画は、どれも「学び」がテーマになっている、いわば動く「教科書」。教科書が普遍的なのと一緒で、中田さんの動画はいつ見ても価値が変わりません。つまり、10年後に見ても同じようにタメになるので、「学ばなきゃいけない人」が現れる限り再生されます。YouTubeにおいて、動画は「資産」ですが、中田さんの動画は「資産価値」が圧倒的に高いのです。

 たとえば、中学生になったら世界史を学ばなきゃいけない。これは毎年“自動的に”繰り返される現象で、その子がYouTubeで勉強しようと検索したら中田さんの動画が出てきます。社会人だって異動や転職など、新たな知識を学ばなきゃいけないことが多い。この潜在的なニーズが、爆速の成長を支えています。

 一方、カジサックさんや江頭さんの動画は公開された瞬間が一番おもしろく、価値が高い。もちろん10年後に見ても笑えるかもしれませんが、笑いは日々更新されていくし、トレンドも刻一刻と変化します。中田さんと比べると、どうしても旬が短いと言わざるをえません。

 これは、どちらがおもしろいとか、正しいとか、二人を否定しているとか、そういう話ではありません。性質の違いによるものです。もちろん、カジサックさんや江頭さんの動画にはそれぞれ唯一無二の価値があり、彼らがトップランナーの一員であることは揺るぎません。

 どのチャンネルも、春先のステイホーム生活の波に乗って登録者数を伸ばし、200万人に到達しました。そこからの伸びの違いは、こういった動画の性質の違いにあると、私は思います。約半年ごとに100万人ずつ増加させている中田さんの快進撃に、これからも注目です。

谷田彰吾(放送作家)

クロスボーダークリエイター・放送作家 / TVクリエイターギルド 株式会社VVQ代表 ドキュメンタリー番組『プロ野球戦⼒外通告』『バース・デイ』、有吉弘⾏、乃⽊坂46、池上彰などのバラエティ番組を構成。YouTubeでは『上原浩治の雑談魂』などを担当。放送作家だけでなく広告プランナーとしても活動。業界の垣根を超えたクロスボーダークリエイティブがモットー

YouTubeには手を出すな

Twitter:@VVQ_SHOWGO

【VVQ】

たにだしょうご

最終更新:2021/01/02 19:00
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