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『チコちゃんに叱られる!』ネット上の俗説を完全否定!「誰に聞いたんですか、そんな安易な説?」

稲垣吾郎とチコちゃんが急にコントし始める

 この日、最後のテーマは「名刺ってなんで名を刺すって書くの?」という疑問。これは筆者も気になっていた。ここで、唐突に稲垣とチコちゃんの間で名刺コントが始まった。

稲垣    「この度、この近くに引っ越してきました稲垣です」
チコちゃん 「あなた、この間からうるさいわよ」
稲垣    「だって、ワインパーティーやってんですもん」
チコちゃん 「ワインパーティーやらないでくれます、あなた」
稲垣    「おわびに僕の一番大切なワインをプレゼントします」
チコちゃん 「ワインくれるんだ(笑)」
稲垣    「そのときにワインと一緒に(名刺も渡す)」

 いや、5歳児にワインをあげないで……。さすが、稲垣。長年携わった『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で癖がつき、コントのスイッチがすぐ入ってしまうらしい。

 チコちゃんが発表した正解は「『刺す』が『書く』という意味だったから」だった。詳しく教えてくれるのは新潟大学の関尾史郎名誉教授だ。

スタッフ 「先生、名刺が『名を刺す』と書くのは、もともと訪問先が不在だったときに名前を書いた木を扉に刺して帰ったからだと聞いたんですが」
関尾   「それは違います。誰に聞いたんですか?」
スタッフ 「ネットで調べました」
関尾   「ちょっと安易すぎましたねえ」

 名刺の歴史は意外に古く、今からおよそ2000年以上も前に中国で誕生したものと言われており、その頃の呼び名は「刺(し)」だった。しかも、その頃の刺は紙ではなく木の札だった。縦およそ25cm、横およそ3cmの大きさで、木の板に名前と本籍地と挨拶文が書かれていたという。この木の名刺を何枚か持ち歩き、人と会ったときに渡していたのだ。じゃあ、TOKIOの3人が福島の木で作り、良くも悪くも話題になったあの名刺は先祖返りと言えるわけか……。

 実は、古代の中国では刺という漢字に「書く」「書かれたもの」という意味があった。だから、「名前を書いたもの」という意味で「名刺」と言うようになったのだ。そして、紙を作る技術と共に名刺は紙へ変化。この名刺の文化は、日本へは江戸時代に伝わっていた。最初の頃は訪問先が不在の際、和紙に墨で名前を書いて置いてくることから始まり、江戸時代後期の名刺は名前の上にどんな人か忘れないよう職業などが書かれていたという。そして、名刺交換が盛んに行われるようになったのは幕末になってから。外交使節団と交換する機会が増え、名刺交換の文化が浸透していったのだ。明治時代になると鹿鳴館のような国賓や外国の外交官を接待する社交場でも必須アイテムとなり、日本に現在の名刺交換の文化が定着していく。

 それにしても、今回はフランスパンのテーマも名刺のテーマもどちらも俗説を否定する着地点だった。事実誤認を指摘されることも少なくなかった『チコちゃん』だけに襟を正したか? 何かしらのメッセージ性を感じたのは筆者だけではあるまい。

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