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『チコちゃんに叱られる!』三原じゅん子の名言「顔はヤバいよ、ボディをやんな」を思い出す、危険すぎる演出にア然

危なすぎて笑えない

 さて、ここからが問題だ。ヒゲの生えた番組ディレクターがジムの選手からアゴにパンチをもらい、ダメージから守ってくれるのか実証実験を行うというのだ。そして、本当にアゴめがけて思いっきりストレートをもらうディレクター! ちょっ、そんなヘッドギアもマウスピースも付けないで……。結果、ディレクターは脳震とうは起こさなかったものの、あからさまにダメージで悶絶していた。実際問題、脳は若干揺れていたのでは? 口の中が切れていたって全然おかしくない。

 こういう演出をしてはいけない。危なすぎて笑えないのだ。NHKは大丈夫なのか? ブラックな職場という言い方では済まされない。今日び、テレビでスタッフにこんなことをやっていたらアウトである。

ディレクター 「先生、ウソじゃないですか。めっちゃくちゃパンチ効いたんですけど」
デビッド教授 「痛くて当たり前だよ。私たちの研究では、顔を守るには5~10cmのヒゲが必要なんだ」

 人のヒゲと密度が近い毛の付いた羊の皮膚を人工的な骨に巻き、毛の長さを変えながら衝撃を与えて骨のダメージを計測する実験を過去に行ったというデビッド教授。すると、毛が無い場合は95%の確率で骨が破損し、5~10cmの毛があったとき骨が破損したのは45%という結果だったらしい。さらに、毛が無いときと比べると毛があった場合、衝突の衝撃は37%ほど緩和されたとのこと。

デビッド教授 「君くらいのヒゲだと生えてないのと同じくらい骨折してたよ。衝撃を吸収するならサンタクロースぐらい生やさないとダメだね」

 毛の防御力って凄いんだな……。

 前出のように、男性にヒゲが生える理由は“男らしさ”や“異性へのアピール”など色々な説が存在する。今回は、デビッド教授が昨年4月に発表した論文で新たな可能性が出てきたため番組で取り上げたようだ。つまり、ただの持論、派手な新説を取り上げただけとも言える。

 正直、この説にはツッコミどころが多い。だって、アゴが急所なら頭だって急所である。この部位をパンチから守らなくていいのか? 頭がハゲる人だっているのに整合性が取れていない。自らの論を成立させようと、都合のいいデータばかり集めた新説な気がする。

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