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菅政権、数字で見ても「政権存続の危機」…支持率の下落が麻生政権に酷似

菅政権の指標が、麻生太郎政権と酷似

 それよりも懸念されるのが、菅政権の内閣支持率、自民党支持率、青木指数の動きがわずか1年で“政権崩壊”した麻生太郎政権の時に非常に似ていることにある。

 麻生政権は発足時の内閣支持率48%、政党支持率37.3%、青木方程式85.3%と低く、そもそもは“不人気内閣”だったが、内閣支持率は発足4カ月目に49%から25%に急落、政党支持率も35%から28%に低下、青木指数も84%から53%に低下した。

 その後、09年1月には青木指数が50%を割り込み、6回も50%を下回った挙句、同年9月に内閣支持率15%、自民党支持率23%、青木指数38%で政権崩壊した。

菅政権、数字で見ても「政権の存続の危機」に―支持率の下落が麻生政権に酷似の画像4

 菅内閣は麻生内閣に比べれば、内閣支持率、自民党支持率、青木指数とも高い水準にある。だが、懸念されるのは各支持率の動きだ。安倍内閣は内閣支持率が自民党支持率を下回ったのは、安倍首相が政権を投げ出した20年8月の1度だけだ。それに比べ、麻生内閣では、13回の調査のうち7回も内閣支持率が自民党支持率を下回っている。

 そして、菅政権では内閣支持率と自民党支持率が接近するケースが度々あったのだが、ついに21年7月調査で内閣支持率が自民党支持率を下回った。

 内閣支持率が自民党支持率を下回るのは、青木の方程式で危機ラインとする青木指数が50%を割り込むことと同様に“かなり危険な兆候”だと言えそうだ。

 菅首相は安倍前首相の自民党総裁の任期を引き継いだため、今年9月に任期を迎えることは前述した。加えて、10月には衆議院議員の任期を迎える。青木指数が示すように、菅内閣はいよいよ“終末期”を迎えつつある。

鷲尾香一(経済ジャーナリスト)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」「楽待不動産投資新聞」ほかで執筆中。著書に「企業買収―会社はこうして乗っ取られる 」(新潮OH!文庫)。

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最終更新:2021/08/06 12:00
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