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タカ&ユージのあぶないお笑い批評

マヂラブ野田が今年1年放ち続けた「ちゃんとした人間でありたい」意志の輝き

文=タカ&ユージ(たか・あんど・ゆーじ)

マヂラブ野田が今年1年放ち続けた「ちゃんとした人間でありたい」意志の輝きの画像1
吉本興業ホームページより

 お笑いブームがいよいよ極まってきている。ただただ楽しく観るのもいいが、ふとした瞬間に現代社会を映す鏡となるのもお笑いの面白いところ。だったらちょっと真面目にお笑いを語ってみてもいいのではないか──というわけで、お笑いウォッチャー・タカ&ユージが気になる動きを勝手に読み解く!

『水ダウ』『モニタリング』で見せた真摯であろうとする姿勢

ユージ 19日には次なる「M-1グランプリ」チャンピオンが誕生するということで、今回はその前に前年チャンピオンであるマヂカルラブリー・野田の話をしておきたいんです。「2021テレビ番組出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)ではコンビでブレイクタレント1位に輝きました。

タカ 何がすごいって、野田にがっかりさせられたことがほとんどないんですよ。『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系)の解散ドッキリなんか本当に泣きました(10月21日放送)。村上が「島崎遥香と結婚して芸人やめる」と言い出して、話の流れで「自分は野田にとって本当に必要なのか」と聞かれて「ものすごく必要」ってストレートに言うんですよね。反射的に悪ぶったりせず、真面目に真剣に理屈の通ったことを言うのがすごく真っ当でいいなと、あの番組であらためて感じました。

ユージ 「結婚するなってことじゃない」「結婚はぜひしてほしい」と重ねて言うところも良かったですね。

タカ そうそう。ぱるるのことを悪く言わずに、でも「自分との付き合いのほうが深いだろう」ということはちゃんと言っていて。基本的に芸人は真面目であるとか真剣であることを避けたがるじゃないですか。若い世代になるとてらいがないけど、野田くらいの世代だとまだ珍しいと思うんです。

ユージ 「(ぱるるが考えたという時間が)俺からしたらまだ足りない、14年間分考えてくれってことですよ」ってところでめちゃくちゃグッと来ました。そういうことをちゃんと言うのに抵抗がないんですよね。

タカ ただ仲が良いとかではないコンビ間の信頼が浮き彫りになっていましたね。野田は恥ずかしかっただろうけど、ちゃんとした人間でありたいし、それを誇りにしてるように見えるんですよ。そこがすごく良いと思う。

ユージ 話題になった『水曜日のダウンタウン』(TBS/9月15日放送)でも、「普通のちゃんとした両親に育てられたんです。人に迷惑かけるなって……」と泣いてました。

「もう、ギャンブルやめな?」粗品を諌めたワンシーン

マヂラブ野田が今年1年放ち続けた「ちゃんとした人間でありたい」意志の輝きの画像2
Tver公式Twitterより

タカ 「育ちのいい人が……」みたいなことになると嫌な感じですけど、そういうのでもなく。BKBと一緒にやっているゲーム配信(「野田クリスタル【野田ゲー】」チャンネル)や『オールナイトニッポン0』(ニッポン放送)で話していた、「キングオブコント」でのニューヨークの振る舞いについての分析も興味深かったです。本気で落ち込んでいるからこそ「かわいそう」と思われたくなくてわざと毒づいてしまうんだ、と。2017年のM-1がそうだったから自分もわかる、って話していて、その優しさと言語化能力の高さが全面に出ていました。『水ダウ』で泣いたのもそうだけど、共感性が高くて繊細なんでしょうね。

ユージ 繊細で真面目な人のほうがああいうネタをつくるというのもよくわかりますしね。根が真面目だからこそぶっ飛んだネタをやれるし、だからこそ面白い、と野田自身も以前インタビューで何度か語っているのを読みました。

タカ 本当にぶっ飛んでる人はネタとしてやらなくても普段からそうだし、自覚もないでしょうからね。逆に、ぶっ飛んでる人に見られたいというイキり方も芸人にはあるじゃないですか。

ユージ うーん、さすがに今の若い世代はその感覚はあんまりない気がしますが。

タカ いや、まだ残ってるとは思いますよ。そこでやっぱり気になるのが霜降り明星・粗品です。以前もこの連載で話したように、ギャンブル狂であることや借金について公言していて、いわゆる破滅型の昔気質の芸人像への憧れているというのは若手の中では相当異色ですよね。『ボクらの時代』(フジテレビ/9月26日放送回)では粗品のギャンブルについて野田が「もう、やめな?」と真剣に諌める場面が印象的でした。その後で「借金を一撃で、ギャンブルで返さなあかん」という粗品にかなり本気で引いていて。

ユージ 野田は「芸人やってること自体がギャンブルなんだから、(賭け事で)ヒリヒリする必要はない」と言っていましたね。2人の違いを表していて象徴的でしたね。ちなみに、『ボクらの時代』放送後のマヂラブのトークライブでその件に触れて、村上も「僕は競技としてのボートレースを楽しんでるけど、粗品はカネを溶かすこと自体が楽しくなっちゃってる」というような指摘をしていて、コンビのスタンスがよく出ていると思いました。

タカ 今まで芸人の多くは、粗品のギャンブルに真っ向から「おかしい」とは言わなかったと思うんですよね。野田はそれをするんだな、と。

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